■ 1. 中国軍事力の拡大
- 軍事費の増大: 中国の軍事費は公けにされているだけで日本の約4.2倍、30年で30倍になった
- どんどん軍拡: 中国軍がどんどん軍拡していて、日本や台湾の安全保障が懸念される
- アメリカの役割限界: アメリカの軍事費は中国の3倍あるが、アメリカは自国及び世界を守っている
- トランプの方針: トランプ大統領は自国を守ることがアメリカ軍の第一の責務だと言っており、海外を守る発想があまりない
- 脅威の増大: 中国軍の脅威がますます身にしみる時代になってくる
■ 2. 台湾侵攻の可能性についての見解
- 低い確率: ここ1年ぐらいの間に中国が台湾を攻め込む確率は低い、大変低い、かなり低いと見ている
- ロシアとの比較: ロシアがウクライナを侵略したようなことが起こる可能性は低い
- 準備不足: 中国側がまだ整っていないからである
- 戦争の準備: 戦争する側がちゃんと舞台を整えてから行くものであり、整っていないうちに行くことはない
- 現状評価: 今まだ整っているとは思えない
■ 3. 中央軍事委員会の人事刷新
- 2022年10月の変更: 20回目の共産党大会で中央軍事委員会のトップ7人を選出した
- 人民解放軍の統括: 中央軍事委員会は人民解放軍200万人を統括する組織である
- 構成: 習近平主席がトップで、副主席2人、委員4人の計7人である
- 3人の交代: 実力派の3人が外され、習近平主席のお友達3人が入ってきた
- 中国ウォッチャーの驚き: 世界の中国ウォッチャーが驚いた人事であった
■ 4. 外された実力派3人
- 陸軍の李作成: 三房総参謀長までやった人で、ベトナムの虎と言われた
- ベトナム戦争の英雄: 1979年の中国最後の戦争であるベトナムとの戦争でベトナム人を大量に殺して英雄になった
- 空軍の許其亮: 軍事委員会の副主席までしていた空軍の実力派である
- ロケット軍の魏鳳和: ミサイル軍の司令官で国防大臣までやっていた人である
- その後の逮捕: 3人を外した後、さらに捕まえてしまった
■ 5. 新しく入った3人とその後
- 習近平のお友達: 新しく入れた3人は習近平の古くからの仲間である
- 軍の不満: 200万の人民解放軍からすると、実力派を外してよく知らない習近平のお友達を入れたので不満が強かった
- ギクシャクした関係: 軍と習近平主席の間がギクシャクした
- 3人の失脚: 習近平が入れた3人が汚職などで失脚していった
- 欠員状態: その代わりに誰も来ておらず、中央軍事委員会は7人のところ4人しかいない
■ 6. 軍の掌握の困難さを示す事例
- 上将就任式の不在: 今年の夏の軍記念日(8月1日)前に恒例の上将就任式がなかった
- 上将の意味: 上将は軍の階級のトップで、毎年誰かを昇進させて就任式をやるのが恒例だった
- 年中行事: 81大講堂という西にある軍の施設で習近平が行う軍を盛り上げる年中行事だった
- 昇進者ゼロ: 今年は誰も上将に昇進していない
- 軍旗デザイン変更: 代わりに陸軍、海軍、空軍など8つの軍旗のデザイン変更式をやった
■ 7. 軍事パレードの規模縮小
- 2015年との比較: 10年前の抗日戦争勝利70周年の時は2時間39分もやった
- 今年の規模: 今年は1時間26分で大幅短縮である
- 盛り上がりの欠如: あまり盛り上がらなかった
- 掌握の不完全: 軍を完全に掌握できているとは思えない
■ 8. 台湾侵攻のリスク
- 台湾の規模: 2300万人が住んでおり、九州とほぼ同じ面積がある台湾本島である
- 戦争の困難さ: 台湾本島に行って戦争して中国の旗を立てられるかというとなかなか厳しい
- 失敗のリスク: もし失敗したら習近平政権が失脚する
- 経済への影響: 戦争をやった途端に中国経済がガクーンと落ち、欧米日本の企業が撤退する
- 1年以内の可能性: 1年以内にそういうことができる可能性はほぼほぼないと見ている
■ 9. 2027年危機説について
- 100周年と党大会: 2027年は人民解放軍100周年で、秋に共産党大会があり習近平が4期目をやるかどうかの権力闘争が起こる年である
- アメリカでの見方: この年に攻め込むんじゃないかという人がアメリカを中心に多い
- 台湾本島侵攻の困難: 台湾本島に攻め込むのはやはりリスクが高い
- 周辺の島のリスク: もしあるとしたら金門島、馬祖島、烏丘嶼、東沙島、太平島など台湾が実効支配しているちっちゃな島である
- そういうところはリスクが高くなるかもしれない
■ 10. 尖閣諸島のリスク
- リスクの増大: 尖閣諸島はこれからリスクが高くなってくると思う
- 要注意: よく注意が必要である
- 台湾は日本有事: 高市氏が言った「台湾は日本有事」はその通りである
- 結論: 日本は台湾よりも日本を心配しましょうというのが結論である