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「高市政権が終われば復縁も……」 連立離脱「公明党」の揺れる心

要約:

■ 1. 秋の政局の混乱と公明党の連立離脱

  • 石破茂首相が参院選の責任問題で混乱した後、自民党総裁選で高市早苗氏が当選した
  • 公明党が連立を離脱し、高市氏の首相指名が不透明な中で日本維新の会と電撃的に連立を組んだ
  • 一連の政局の中で最もインパクトがあったのは公明党の連立離脱である
  • 野党となった公明党は高市政権への批判的なコメントを発信している

■ 2. 公明党が連立離脱に至った経緯

  • 高市氏の総裁当選想定:
    • 公明側で高市氏が総裁選で当選することを想定できた人はほぼゼロだった
    • 高市総裁が実現した時点で公明は創価学会の懸念の意思をじわじわと伝え始めた
  • 麻生太郎氏の処遇への懸念:
    • 公明党は麻生太郎氏の処遇を特に気にかけていた
    • 麻生氏が政権に大きな影響力を及ぼすことが明確になってきたことが大きな要因となった

■ 3. 麻生太郎氏と公明党・創価学会の対立の歴史

  • 1994年の「憲法20条を考える会」発足:
    • 麻生氏は亀井静香氏らと共に会を発足させ、公明党と創価学会の関係が政教分離に違反している可能性があると疑義を呈した
    • 池田大作名誉会長への証人喚問も検討された
    • 1998年の参院選で自民が敗北し、自民は公明との連立に舵を切ったため、同会は活動休止を余儀なくされた
  • 2023年9月の発言:
    • 麻生氏は安全保障関連3文書への公明の対応を批判し、山口那津男代表らや創価学会を「一番動かなかった。がんだった」と表現した
  • 国民民主党への連立工作:
    • 麻生氏が何の通知もなく国民民主党を連立に抱き込もうとしていることが公明・学会側に伝わった
    • 公明・学会側は「看過しがたい」という判断に至った

■ 4. 木原稔氏の官房長官就任予定が与えた影響

  • 木原稔氏は熊本1区選出で当選6回、高市氏の最側近である
  • アンチ学会として選挙を戦ってきたことで知られている
  • この人事が公明・学会の神経を逆撫でした
  • 高市氏の真意とは別に、公明側からは「反・公明シフト」が取られているように見えた

■ 5. 連立離脱の決断と学会の事情

  • 2024年10月10日に公明党は連立離脱を高市氏に直接伝えた
  • 創価学会の判断:
    • 公明党は創価学会の政治局あるいは政治部的な扱いであり、学会の指示通りに動く
    • 学会は衆院選、都議選、参院選と3連敗し、これ以上学会員に政治活動を強いるのは無理だと判断した
  • 連立離脱の決断への迷い:
    • 100%の確信を持って連立離脱を選択できたわけではない
    • 「もう少し我慢しても良かったのではないか」との意見も聞こえている
    • 26年前に自民と連立を組む前後には相当な誹謗中傷を受けた経験があり、その「生みの苦しみ」に比べればあらゆることはそれほど重いものではないとの見方もあった

■ 6. 今後の展望

  • 連立を組んだ当初の苦労の意味が現在の公明党内でなかなか伝わっていない可能性がある
  • 一旦離れてもまた連立に戻る可能性を残している
  • 高市政権が変われば違ったアプローチができると見ている
  • 公明党のしたたかな戦略が窺える