■ 1. ポクロフスク戦線の転換点
- ポクロフスク南部ミルノフラード周辺でロシア占領軍の車列が壊滅
- ウクライナ軍が市の中心へ前進することに成功
- 撮影時点(11月6日)でウクライナ軍はポクロフスクを守る方向で意思決定
- 近日中の撤退の流れは起きにくく戦い続ける方針
■ 2. ロシア軍車列の壊滅
- ミルノフラード周辺で進軍中のロシア軍重装備車列を完全破壊
- ウクライナ第79独立強襲旅団が正確に無力化
- ドローン対策用の強度のある板金を装着した亀のような車両(車列)が全滅
- 目的地に到着する前に進軍途中で壊滅
- 車両は十分に展開する間もなく炎上し装甲車列と搭乗員がまとめて無力化
- 修理・撤去されることはほぼなく破壊されたまま戦力外
■ 3. ウクライナ軍の戦術転換
- ポクロフスクでの経験から教訓を得て敵部隊の深い浸透を許さず前線後方で徹底的に叩く戦術に移行
- ポクロフスクではロシア軍が限定的な浸透に成功し市街地の一部を占拠する場面もあった
- 戦術的失敗を即座に分析・反映して対応
- ロシア軍は早朝に霧や黒煙を利用して無人機の視界遮断を試みたが、ウクライナ側は事前に察知
- 無人機による監視と砲兵部隊による集中砲火で迎撃に成功
■ 4. 光ファイバーFPVドローンの活躍
- ミルノフラードの戦場で決定的な成果を上げた
- 第79旅団ペルシコプスが悪天候の隙をついて前進してきたロシアの重装甲車両部隊をドローンで迎撃
- 電子戦を展開しながら次々に戦車を破壊
- 光ファイバー通信はロシアの妨害電波を受けないため敵の電磁防衛に依存した戦術を無力化
- 中国の支援を受けるロシアに比べてウクライナでは貴重な戦略兵器
■ 5. ロシア軍の誤算と楽観的判断
- ロシア軍がミルノフラードへの大規模進軍に踏み切った背景にはポクロフスクがすでに陥落したという誤情報による楽観的判断
- ロシア国内プロパガンダではポクロフスクが放棄され完全制圧されたかのように描かれていたが事実ではなかった
- ミルノフラード守備隊には補給線も後詰めもないという前提で進軍を開始したが実際には激しい抵抗とドローン攻撃に遭遇
- 現実と幻想の狭間が曖昧になり間違った選択を取った事例
■ 6. ミルノフラード防衛の補給線
- ミルノフラード守備隊は極めて限定的な補給経路に依存
- ポクロフスクから西に延びるパウログラード街道が生命線
- ポクロフスクが陥落すればミルノフラードの部隊も自動的に孤立する構図
- ポクロフスクが生きてこそミルノフラードも生き残れる連動関係
- もしロシア軍がロディンスキー方面と合流しパウログラード街道を完全封鎖する事態になればミルノフラードの守備隊は完全に退路を失う
■ 7. 市街戦における戦術
- ウクライナ軍は特殊部隊や空挺部隊を大量に導入して反撃
- 最新映像ではロシア軍が占領していた建物内部にウクライナ兵がTM62対戦車地雷を設置し爆発によって建物ごと敵部隊を殲滅
- ビルごと焼き払う戦術が複数実施され、ポクロフスク内部でロシア軍の存在は点として散らばる状態に追い込まれている
■ 8. 市中心部への突入成功
- ウクライナ第425スカラ部隊が市の中心部の市議会庁舎に突入し完全制圧
- 突入に先立って周辺の待ち伏せ部隊を先制攻撃で排除し庁舎内部の敵も排除した上でウクライナ国旗を掲揚
- 象徴的にも戦術的にも中心部における一帯の制圧を実施
- 突入作戦では死者0、負傷者1名という損失の少なさが際立つ
- 敵側の防衛体制が機能していないことを示す
■ 9. ロシア兵の実態
- ポクロフスクにいるロシア兵は恒常的な支配勢力ではなく浸透を利用した散発的部隊に過ぎない
- 数百名規模と推定されるがウクライナ軍の連続的な掃討作戦により補給も連携もなく追い詰められている
- 補給線も遮断され心理的にも恐怖と混乱に包まれている
- 戦場の主導権は明らかにウクライナ側に移りつつある
■ 10. 政治的・象徴的意義
- ポクロフスクでの戦いは単なる軍事的占領以上に政治的・象徴的な対決
- ウクライナはこの町を防衛の象徴都市と位置づけ政権中枢から何としても守るという政治的決定
- 背景にはアメリカのトランプ政権への対露姿勢の象徴的提示
- トランプは当事者同士に戦わせるべきだと発言し兵器援助の停止を主張
- ウクライナはその圧力下でも自力で戦果を挙げ前進を見せる姿勢を世界に示そうとしている
- ロシアにとってもこの都市はプーチンがドンバスを支配していることを示す象徴
- 両者にとって名誉と力の象徴を巡る激しい戦い
■ 11. 戦況マップの実態とのズレ
- ロシア軍はミルノフラードでの壊滅的失敗によりポクロフスクでの攻勢を維持する能力を急速に喪失
- これまで支配と見なされていた市内の複数区画がすでにウクライナ軍の制圧下に入りつつある
- 専門家はディープステートのような戦況マップは実態を反映できていないと警告
- 赤く塗られた区画の奥はすでに戦闘の中で無主体化し日々変化している
- ウクライナ軍の灰色から青色へと移り変わりつつある
- ロシアとウクライナ両方の情報の真ん中が正解という理論は現実には当てはまらない
- ロシアの情報はほとんど当てにならず、ウクライナ側の情報も意図的に制限・変更されている
- 時間が経たないと本当に起きていることは分からない
■ 12. 主要交差点の確保と補給線維持
- ウクライナはポクロフスク北部の主要交差点を確保
- これはミルノフラードへの補給線であるパウログラード街道を維持する意味を持つ
- このルートの維持は両都市の防衛にとって死活的に重要
- 後退ではなく反撃に転じる証拠
- ロシア側もこの事実を公式に認めウクライナ軍が北部・西部からの物資輸送を確保していることを確定
■ 13. 戦況の逆転
- 現在のポクロフスクではロシア軍の新たな浸透速度をウクライナ軍が掃討作戦で上回る
- 敵が後方から兵を送り込むよりも早く先に潜入していた兵が市街地で駆逐されている
- 市内では次第にウクライナ軍による点の制圧が面の制圧へと移行
- 実質的な市街戦の主導権がウクライナ側に移った
■ 14. 二重の勝利の意義
- 戦術的意義:
- ミルノフラード郊外でのロシア軍車列の全滅はウクライナが遠距離からの攻撃能力、特に光ファイバーFPVドローンによる無線防御回避戦術を有効活用できることを証明
- 補給線を絶たれた状態でも持続的打撃を与える能力を確保
- 象徴的意義:
- ポクロフスク市中心部への突入と市議会庁舎の奪還は政治的・心理的な象徴性を持つ
- ロシアがすでに支配と宣言した地域を現実には守りきれず、ウクライナ軍が再侵入・再制圧できることを世界に示した
- 戦略的メッセージ:
- 欧州特にアメリカの政治家たちへ「支援がなくてもここまで戦える、しかし勝つためには後押しが必要」というメッセージを送信
■ 15. 哲学的考察
- 新しいリーダーになる国や革命的なものを作る人たちは最後の一歩で外されることが多い
- それにより筋トレが継続し新しい術を開発する機会となり予想外のレベルに到達可能
- ゼレンスキー大統領の例:
- 順風満帆に成功せず揉まれ続け梯子を外され続けた
- 最終的に自分のプロダクションやウクライナのコメディ界をロシアと別に一から作り直した
- 大統領になり戦争がスタートし世界で最も有名なリーダーの一人となった
- 変にアメリカが手伝うとウクライナの本来の実力がつかない
- 今起きていることはウクライナという国の筋トレ
- どの国にも頼らず世界に対して自分たちの力を見せるだけの体を作り上げるプロセス
- 現実の中で生きる国VSイリュージョンの中で生きる国の戦い
- 現実で生きる方が辛い部分はあるが最終的には成果につながる