■ 1. 中国外務省の反発
- 11月13日の会見で中国外務省の林剣副報道局長が強い反発を表明
- 発言内容:
- 悪質な発言を撤回しない場合、一切の責任は日本側が負うことになる
- 日本が台湾海峡情勢に武力介入すれば侵略行為となり中国側は必ず正面から痛撃を加える
■ 2. 高市首相の答弁
- 11月7日の衆院予算委員会で高市早苗首相が存立危機事態に関する見解を表明
- 立憲民主党の岡田克也議員が集団的自衛権行使の要件となる存立危機事態について台湾を念頭にどのようなケースを想定しているか質問
- 高市氏の答弁:
- 中国が戦艦を使って武力の行使も伴うものであればどう考えても存立危機事態になりうる
- 台湾の状況によっては日本が武力行使に踏み切る可能性を示唆
■ 3. 中国の駐大阪総領事の反応
- 中国の薛剣駐大阪総領事が11月8日にXで反発
- 投稿内容:勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない(現在削除済み)
■ 4. 歴代政権との違い
- 歴代政権では台湾が武力攻撃を受けた場合それが存立危機事態にあたるかは明言を避ける曖昧路線を取ってきた
- 高市氏はそれより一歩踏み込んだ見解を述べた
- 11月10日の予算委員会で発言を撤回しない方針を示した
■ 5. 岡田氏への批判
- SNS上では岡田氏に責任があるという指摘が噴出
- 批判の内容:
- 立憲民主党の岡田克也がしつこく聞くから悪い
- 存立危機事態についてしつこく聞いて高市氏から無理やり聞き出した
- 高市氏は質疑に答えただけ
- 中国は高市氏ではなく岡田氏を名指しで責めるべき
- 11月12日放送の関西テレビ番組でタレントの眞鍋かをりも野党が追及しすぎた結果として高市氏の見解が引き出されたと指摘しやってはいけないとコメント
- 政治ジャーナリストの青山和弘氏も岡田氏は引き出せば問題になるとわかってやっていると指摘
■ 6. 高市氏への批判と岡田氏擁護
- 独自路線を打ち出した高市氏に責任があるとし岡田氏批判への反論も多数
- 反論の内容:
- 高市氏の発言そのものが問題視されているのにどうして立憲のせいになるのか
- なぜ高市氏の尻拭いを野党がやらなければいけないのか
- これを立憲のせいにするのは責任転嫁
- 歴代の首相は中国との外交問題に気を使って答弁してきた
■ 7. 質疑の経緯
- 岡田氏の質問は高市氏が昨年の自民党総裁選で中国による台湾の海上封鎖が発生した場合は存立危機事態になるかもしれないと発言していたことを念頭に置いたもの
- 高市氏は質問に対する答弁で最初は歴代政権の見解を引き継いでいた:
- いかなる事態が存立危機事態に該当するかは実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して全ての情報を総合して判断する
- 岡田氏からより具体的なケースについての説明を求められたところで一線を越えた見解を発した
■ 8. 評価と分析
- 岡田氏の重箱の隅をつつくような質問が意地悪・誘導的だとする批判がSNSで多く上がっている
- 岡田氏としては存立危機事態の想定をめぐって高市氏が本当に歴代政権の見解を引き継いでいるのかを慎重に確かめたかった可能性
- 首相でもある高市氏には冷静な判断が求められる
- 本音はあるにせよ歴代政権の見解を述べるにとどめ煙に巻いておけばよかっただけの話ではないかという指摘