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男娼使い政敵にハニートラップ、性行為動画で脅迫 現職市長に拘禁4年 仏

【12月2日 AFP】フランス東部リヨンの裁判所は1日、男娼との性行為の盗撮動画を使って政敵を脅迫したとして起訴された、東部サンテティエンヌのガエル・ペルドロー市長(53)に対し、拘禁4年の判決を言い渡した。

2014年から現職のペルドロー市長は、公判中、同性婚に反対していたカトリック教徒のジル・アルティーグ元副市長に男娼を差し向け、性行為の動画を撮影するよう命じたことを否認していた。

だが裁判所は、ペルドロー市長を脅迫、共謀、公金流用の罪で有罪とし、拘禁4年(うち執行猶予1年)と5年間の被選挙権停止(即時執行)を言い渡した。

ブリジット・ベルネ裁判長は、ペルドロー市長は「完全に有罪」だと述べた。

検察側は公判で、2015年初頭にホテルの一室で撮影されたアルティーグ元副市長と男娼の性行為動画は、アルティーグ元副市長の忠誠を確保するためのもので、反旗を翻した場合に公開すると称して撮影を依頼されたものだと主張した。

オードリー・ケイ検事は法廷で、「核ボタンに指を置いていたのは彼(ペルドロー市長)だった」と述べ、ペルドロー市長を「決定権者」と呼んだ。

裁判所は、市長の元首席補佐官ともう一人の副市長を含む共同被告3人にも拘禁刑を言い渡した。3人はアルティーグ元副市長にわなを仕掛けたことを認めた。

ペルドロー市長は判決言い渡し後も無罪を主張し、控訴する意向を表明した。

だが、アルティーグ元副市長は2017年にペルドロー市長との会話を秘密裏に録音していた。その中で市長は、人に見られては困る画像が詰まった「USBスティック」を持っており、これらの画像を公開すると述べてアルティーグ元副市長を脅迫している。

アルティーグ元副市長は法廷で、この脅迫によって市の会議に出席できなくなったと証言。 「私はまるで操り人形のようだった」「置物のように、ただ笑っていた」と付け加えた。

自殺願望に悩まされていたとも証言したアルティーグ元副市長は、1日の判決を歓迎。「私は人生をやり直せると思う」と、家族に囲まれながら述べた。(c)AFP

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