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BLによって性加害を起こした腐女子の歴史

要約:

■ 1. 表現の自由における議論の不均衡

  • 男性向けポルノや暴力表現のあるゲームが犯罪他加害行為を助長させるという証拠はないため規制する必要がないという文句がある
  • ポルノと性犯罪については悪影響を及ぼすと示唆するものから良影響というものまであり結果が安定しない
  • 安定しないことこそが答えでありポルノは性犯罪に影響を及ぼさないまたは及ぼすとしても極僅かである
  • 2009年時点の研究総論では調査された全ての国や地域でポルノの入手可能性が高まるにつれて性犯罪は減少し少なくとも増加はしていなかったと結論付けられている
  • ポルノは性犯罪等に悪影響を与えないから規制しなくていいという論は性犯罪等に悪影響が出るなら規制すべきを前提にしている
  • 女性向けポルノにおいて影響受けた女性が男性に性加害するかもしれないから規制すべきだという言説は社会不適合者の個人発信以外で聞いた事はない
  • 反論は男性は性犯罪をやるだろう実際性犯罪者の8割は男性だ女性は常に被害者であり無害だから問題ない的な形になる
  • 暗数ベースだと男女の性被害率に差はなく女性の性犯罪は警察から検挙されづらい
  • 女性性犯罪者は被害者男性を逆に性加害者に仕立て上げることから表に出ないだけである
  • 誰の目にもハッキリ見える形で堂々と男性に対して性加害を行う女性集団が存在する
  • それが腐女子である

■ 2. 同性愛サロンでの腐女子による荒らし行為

  • まんさんやま〜んというネットミームは元々は同性愛サロンに荒らしに来る腐女子を指すものだった
  • 5ちゃんねる同性愛サロンはゲイおよびバイセクシュアルの男性が匿名で他の当事者とコミュニケーションを取るために設立された空間であった
  • 主たる機能:
    • コミュニティの構築
    • 日々の経験の共有
    • アドバイスの交換
    • 彼らがマイノリティである社会における連帯感の醸成
  • 利用者間の高度な信頼と共通理解が不可欠でありある種の閉鎖性を帯びることになる
  • 外部世界の偏見や誤解から逃れるための避難所として意図されていた
  • 女性やヘテロセクシャルのご利用はご遠慮下さいとされていた
  • 腐女子による書き込みを明確に禁止するローカルルールが存在した
  • これは性差別や女性蔑視ではなくコミュニティの自己決定権に対する完全な軽視を示す最初にして最も根本的な侵害行為であった
  • セーフスペースはマイノリティグループのアイデンティティ形成と相互扶助にとって極めて重要である
  • コミュニティの核心的な価値観や目的を共有しない部外者が現れることは板の変質を招き本来の利用者であるゲイ当事者を追い出す危険性を孕んでいる
  • この状況はデジタル空間への侵略あるいはオンライン・ジェントリフィケーションとして理解することが可能である
  • これは異なる価値観を持つ新しい集団が既存のコミュニティに流入しそこに根付いていた文化やルールを無視し結果的に元の住民を追い出してしまう現象のアナロジーである
  • 当時本来のゲイの住人が板に来なくなりという事態が報告されていた
  • 住民側からの憎悪や敵意そして出禁という強い反発は単なる感情的なものではなくコミュニティの存続をかけた自己防衛行為だった
  • 腐女子が同性愛サロンでやった迷惑行為は多岐に渡る
  • 彼女達自身の理屈を当てはめるならば何れも迷惑行為の枠を超えて性加害ないし魂の殺人と称されるものである
  • 迷惑行為の内容:
    • 直接的なルール違反とハラスメント:
      • 腐女子禁制というローカルルールを意図的に無視して書き込みを続けること
    • 言葉による暴力:
      • 板の住民に対して侮辱や中傷や嫌がらせの書き込みを執拗に続けること
    • 成りすまし:
      • ゲイ男性のふりをして議論に参加すること
      • 信頼関係を根底から破壊する行為である
      • 女性特有の言い回しやゲイ文化への無理解からしばしば容易に見破られていた
    • フィクションの投影:
      • BL作品特有の非現実的な設定や力関係を現実の議論に持ち込むこと
      • アメリカ人の考えたニンジャみたいな勘違いゲイのイメージと評されるような現実に対する根本的な誤解を露呈するものであった
  • 江戸前寿司と吉野家のアナロジー:
    • BLという吉野家:
      • BLは手軽で安定した満足を迅速に提供するために作られたいわばファストフードのようなものである
      • 真正性よりもファンタジーや特定の属性やシチュエーションといった定型的な萌え要素が優先される
      • ゲイ男性のために作られたものではない
    • ゲイの生きた経験という江戸前寿司:
      • ゲイ当事者にとっての同性愛の物語は自身のアイデンティティや現実に根差した自分ごとである
      • 真正性やニュアンスそして当事者としての共感が何よりも重視される
  • 腐女子が同性愛サロンでやってるのは江戸前寿司屋に入り大声で牛丼を注文し牛丼など無いと言われるとブチ切れるようなものである

■ 3. リアル空間での腐女子によるゲイ男性への迷惑行為

  • 腐女子達の性加害はオンラインに留まるものではない
  • リアル空間においてゲイ男性に迷惑行為を仕掛ける女性のことはオコゲという俗称が存在するほど一般的なものである
  • ゲイ当事者が経験した被害:
    • ゲイバーでひとりで飲んでたら初対面の腐女子が突然隣に座ってきてどんなセックスするんですか教えてと質問攻めにあってムカついた
    • 初対面の女の子に突然ホモなんですかわたし腐女子だからホモに会いたかったんですーって言われてすっげぇ不快だった
    • 初対面なのにいきなりどういうセックスするか教えてくださいって言うからあんたが自分のセックスを語るなら話してやってもいいって言ってやったら意味が分からずキョトンとしてた
  • すべてに共通するのは初対面とセックスである
  • 無神経タイプの腐女子にとってゲイというラベルがついた人はもしかしたら人ではなくBLのキャラクターのように見えるのかもしれない
  • 初対面の異性にセックスの事を突然聞くのは腐女子基準でなくても性加害である
  • この種の性加害は単発の出来事ではない
  • ゲイバーを訪れるノンケの女性客向けのマナーを解説する記事ではこのような質問を避けるべきだという具体的なアドバイスがなされている
  • なんで女に興味がないのやいつから男が好きなのなどという返答に困るようなデリケートな内容も興味本位で根掘り葉掘り聞き出そうとするのはあまり良くありませんと明確に警告されている
  • このような具体的な注意喚起が存在するという事実はこの問題が特定の警告を必要とするほど頻繁に発生していることを示唆している
  • この行動は個人の資質の問題に留まらない体系的なパターンの一部である
  • BL情報サイトちるちるの掲示板の議論では一部の腐女子による迷惑行為としてBL営業してない当事者に向かって受けとか攻めとか配慮なく聞いたりすることが挙げられている
  • これは腐女子がそういった性加害をすることに加えそのような腐女子をお客様と見做し媚びを売る当事者が現われ始めたジェントリフィケーションが起こっている証である
  • ある腐女子は自身の経験としてリアルゲイリサーチと称しゲイバーでアナルセックスに関する質問を試みたが期待していたような萌えは得られなかったと告白している
  • 彼女は最終的にリアルゲイに萌えを求めるのは完全に方向性を間違っているということに気づいたと結論付けている
  • この内省的な記述は腐女子がフィクションの興奮を現実の人物に求めようとする動機が確かに存在しそれが意図的な行為であることを裏付けている

■ 4. やおい論争

  • こうした腐女子に対してゲイ当事者から苦情が寄せられ騒ぎになったのがやおい論争である
  • やおい論争は1992年から1996年にかけてフェミニズム系のミニコミ誌CHOISIRを舞台に繰り広げられた
  • 口火を切ったのはゲイアクティビストであった佐藤雅樹のヤオイなんて死んでしまえばいいという衝撃的な一文である
  • 佐藤氏の批判の核心:
    • やおいが現実のゲイ男性とはかけ離れた美化され非現実的なイメージを生産・消費することでゲイ当事者のアイデンティティを奪う表象の横奪を行っている
    • そうした表象は現実のゲイが直面する困難から目を背けた単なる記号に過ぎない
    • 現実社会のホモフォビアに対抗する力を持ち得ない政治的に無力なものである
  • 石田仁の批判:
    • やおいの内容そのもの以上に腐女子達の防御的な姿勢すなわち批評を拒絶する態度を問題視した
    • やおいやBLはファンタジーであり現実のゲイとは関係ないというファンダムの常套句は表象の横奪という倫理的問題から逃れる為の無責任なレトリックに他ならない
    • やおいやBLが男性同性愛の記号を用いる以上それは本質的にゲイ男性の生の実践から参照している
    • それを単なるファンタジーであり現実のゲイとは無関係だと主張することは表象しているまさにその集団を沈黙させ商業的あるいは個人的な快楽のためにその文化を流用する表象の横奪行為である
    • 腐女子はゲイ男性の生を参照し利用することで表象の横奪を行いながらそのコミュニティから批判に直面するとBLはファンタジーであり現実のゲイとは関係ないという防壁の背後に退却する二重基準を用いている
  • 腐女子は実在の男性を題材にしてBLにすることも珍しくない
  • ジャニーズは虎の穴同人誌コーナーにジャンルとしてあり韓国では深刻な社会問題に発展している

■ 5. BL無罪論と学術的擁護

  • BL無罪を唱えたのが現日本マンガ学会理事堀あきこ氏である
  • 堀あきこ氏は石田氏に対しやおいにおけるゲイ男性への参照はあくまで究極の愛を描くための装置であると反論した
  • 堀あきこ氏他女性人文学者は家父長制陰謀論によって腐女子を被害者と位置付ける事でこうした批判を無効化することに成功した
  • 彼女達の論理:
    • やおいやBLはファンタジーであるという擁護論は一見すると批判から逃れる為の方便に思える
    • しかし家父長制的な社会における女性のセクシュアリティ表現への抑圧を考慮するとファンタジー空間を創出する行為そのものが自律性を確保するための本質的に政治的な営為なのである
    • 腐女子達は男性のまなざしや女性のセクシュアリティが直面する現実世界でのリスクから離れ自由な欲望の探求を可能にする
    • ファンタジー擁護論は単なる言い訳ではなく自己完結した想像的領域への権利宣言なのである
  • この主張は要するに腐女子がゲイ差別するのは男性のせいの一言である
  • 社会学者の溝口彰子氏はBLは男性の身体同士の恋愛を描くことで逆説的に男らしさや女らしさといった規範を揺さぶり脱構築する可能性を秘めている云々と主張
  • BL人文学者は家父長制陰謀論とジェンダー規範の解放的なモノを駆使してBL無罪論を作り上げた
  • BLはむしろゲイ男性といったマイノリティをエンパワメントするものと政治的に正しい何かとして置くことに学術上は成功した
  • しかし幾ら彼女達が学術上の勝利を納めたり理論の構築に成功したとしてもそれはこの一言で崩れ去る
  • 非腐女子の方へ質問です貴方はBLを読んでゲイ男性の方への理解が深まったり偏見に気付かされたりしましたか
  • 現在堀あきこ氏はこれをもっと拡大させている:
    • 男性向け表現は性差別なので規制が必要だがBLはポルノであるが性差別ではないので規制の必要ない
    • BLはマイノリティへのエンパワメントの観点から規制すべきではない
    • 女性は人類の半分を占めてるが家父長制の犠牲者でありマジョリティではなくマイノリティである
  • 氏が問いかける最も重要な論点はBLを読んで性犯罪や非行や暴力行為に及ぶということはほとんどないのではないかである
  • 我々はもうその答えを知っている

■ 6. 結論と余談

  • 女性は犯罪その他迷惑行為に結びつく表現も楽しんでるので男性のそれにもノータッチであるべきという方向に進んで欲しい
  • しかしこのような不均衡が存在する:
    • 男性のそれは有害である可能性をもとに規制が訴えられる
    • 女性のそれは有害であっても規制が訴えられず種々の被害が無かった事にさえされる
  • これは表現の自由は事実上権力の非対称性問題に過ぎない事を意味している
  • 男性向けの規制を受け入れるから女性向けのそれも規制すべきという事態になったとしてもそれは男性向け表現のみが規制される男女間の不均衡の修正という点で表現の自由の進歩だと考える