【「モラハラされた」と訴えていた妻が、実は加害側だったケース】
離婚相談を長くやっていると、
最初にこう言う方がいます。
「夫からモラハラを受けていました」
「精神的に追い詰められていました」
話を聞く限り、確かに苦しかったのは事実。
ただ、もう一段深く聞いていくと、
構図がひっくり返ることがあるんです。
例えば、
・夫の意見は「それ違うでしょ」で否定してた
・夫の失敗を何年経っても蒸し返す
・感情的になったあと「私は被害者」で人蹴り
・夫に謝らせることがゴールになっている
・沈黙や無視で夫ををコントロールしてた
こうした行為を、
本人はモラハラだと思っていない。
「正論を言っているだけ」
「私は間違っていない」
「傷つけたのは向こう」
「男なんだから我慢しろ」
「男は女の尻に敷かれて当然」
でも、こういうのを受け続けた側は、
言葉を失ってしまいますし、
意見を言えなくなってしまいますし、
最終的には、無気力になってしまいます。
そしてその状態を見て、
「冷たい」「話し合えない」「モラハラだ」と訴える。
ここで起きているのは、
加害と被害が入れ替わる構造です。
もちろん、本当にモラハラを受けている人もいます。それは絶対に否定しませんし、当然許せないことです。
ただ、「私は被害者」という立場にしがみついたままでは、自分が誰かを傷つけていた可能性には、一生気づけません。
モラハラかどうかを決める基準は、言っている内容ではなく、相手が萎縮しているかどうか。
そこを見ない限り、どんなに正しい言葉でも、人を壊してしまいます。