■ 1. 内田樹氏の投稿への批判
- 内田樹氏がXで日本の沈下を憂い都市住民に菜園付き別荘の所有と食料生産を呼びかけた
- この提案は菜園付き別荘を持てる経済力と食料を作れる時間的余裕を持つ一部の人々のみを対象としている
- 日本の都市圏に暮らす大多数の人々の経済力や時間的制約を考慮していない
- 日本の里山は野生動物の侵入に脅かされており別荘の田畑は餌食になる可能性が高い
- 内田氏の投稿は選民主義的で地方の実情と乖離している
■ 2. 2010年代への郷愁と現状認識
- 2021年のコロナ禍から約5年が経過した
- 2010年代は食料品やパソコンのメモリが安価で国際情勢も穏やかだった
- 現在は多くのことを諦めざるを得ない状況に近づいている
- 犠牲の分布は不平等であり政治はその正当性を巡って混乱する
■ 3. 世界的な沈下状況
- アメリカ: 国内情勢が混乱し人心が荒廃している
- ヨーロッパ: ドイツは不況と燃料費高騰に直面し急激な軍拡を余儀なくされている
- ポーランドとバルト三国: 生き残りに必死である
- 韓国: 日本以上の少子化に直面している
- 中国: 自己制御できているか不明な状況である
- ロシア: ウクライナ侵攻により最も沈下している国の最有力候補である
- インドとインドネシア: 決して楽ではなく我慢比べのプレイヤーである
- 食料品や光熱費の値上がりは世界共通の問題である
- 右肩上がりなのは株価とモノの値段のみである
■ 4. 2010年代以前の世界の終焉
- コロナ禍が2010年代的世界の終焉を加速させた
- 2019年時点で現在の国際情勢を予期できた人はいない
- 経済的にも政治的にも2010年代以前の状況や体制には戻れない
- 冷戦以後の状況だけでなく第二次世界大戦後の体制さえ終わった可能性がある
- EUが移民を受け入れる未来や東アジアの政治状況が2010年代以前に戻る可能性はない
- 少子化は進行し東アジアは人口学的にも経済的にもシュリンクしていく
■ 5. ツケの清算と現状の構造
- 2010年代までのリーダーたちは暮らしの維持や向上に努めた
- 維持や向上のために先延ばしにされてきた問題やひずみが蓄積していた
- 誰かを守る決定が誰かをないがしろにする副作用が生じていた
- コロナ禍によりツケに耐えきれなくなり請求書の押しつけあいが始まった
- 各国はツケの清算を免れたいまたは少なめで済ませたいと考えている
- 2010年代には表面化しなかった問題が2020年代に顕在化した
- 各国が本気でツケの清算を回避しようとする状況は実質的に冷戦状態である
- 2010年代以前が終わったことは世界が始まり日本も始まることを意味する