ベテランが辞めて、新卒で穴埋めされた。
この時点で、現場はもう詰んでた。
そのベテラン、業務の流れも、顧客の癖も、トラブルの地雷も全部知ってる人だった。
正直、代わりはいない。
数週間後、会社の発表。
「新卒を1名配属します」
一瞬、思考が止まった。
いや、新人が悪いわけじゃない。
でも抜けたのは即戦力。
来たのはこれから育てる人。
現場は一気にバタついた。
質問が増える。確認が増える。
フォローが増える。
そして、残業も増える。
「なんでベテランの代わりに新卒が来んねん……」
そんな時、
別部署の先輩が言った。
「それな、会社としては普通の判断やで」
「え?でも、おかしくないですか…?」
「会社は人を見てへん。数字しか見てへんからな」
さらに続いた。
「ベテランは高い。新卒は安い。それだけの話や」
言葉を失った。
「育成とか引き継ぎのコスト、
どこに乗ると思う?」
答えられなかった。
「現場や。見えへん残業としてな」
その瞬間、全部つながった。
会社は人件費を下げた。
数字を守った。
でも現場は、育成、フォロー、ミスの回収、全部を背負わされた。
人を補充したんじゃない。
負担を現場に移しただけ。
一番の地獄はここから。
その負担で、
次のベテランが疲れる。
そして、辞める。
また新卒が来る。
「このループ、気合じゃ止まらんで。構造の問題やから」
その言葉が今も残ってる。
もし今、現場が回らないと感じているなら、それはあなたのせいじゃない。
ベテランが抜けて新卒で埋める組織は、最初から壊れる設計。
これ、ガチであるある。