■ 1. 倉庫での就労体験と怠惰な若者の実態
- イェール大学ロースクール入学前の夏に床タイル会社で働いた体験を語る
- 時給13ドルの重労働だったが積極的に残業を引き受け長時間働いた
- 同僚の若者「ボブ」は週1回の欠勤・慢性的な遅刻・1日3〜4回30〜60分のトイレ離席を繰り返した
- ボブのガールフレンドも事務員として採用されたが3日に1度の無断欠勤で数か月後に解雇された
- ボブも最終的に解雇され「妊娠中のガールフレンドがいると知っているのに」と上司に抗議した
- 筆者の短い在籍期間中に少なくとも3名の若者が解雇または自主退職した
- 当該会社は景気低迷期にも定期昇給を提供していたが長期就労者の確保に失敗し続けた
■ 2. 経済的衰退と文化的問題の区別
- ノーベル賞経済学者らは中西部工業地帯の衰退と非大卒労働者の就労難を問題視する
- 筆者も同様の懸念を持つが本書の主題はマクロ経済問題とは別の問題である
- 焦点は「産業経済の衰退に際し人々が文化的にどう反応しているか」にある
- 多くの若者が好条件の仕事であっても重労働を忌避し継続できない実態がある
- 扶養家族や子どもがいるなど働くべき理由があっても健康保険付きの仕事を容易に手放す
■ 3. 自己責任の欠如と他責的姿勢
- 問題の核心は「自分の人生を自分でどうにもならないと考え他人のせいにする姿勢」にある
- この他責的姿勢は現在のアメリカの経済的展望とは独立した問題として存在する
- 本書はアパラチア系白人労働者階層に焦点を当てるが白人が同情に値するという主張ではない
- 人種の違いによる不満の差を論じるのではなく「社会階層と家族が貧困層に与える影響」を扱う
- 「ウェルフェア・クイーン(公的扶助に依存する怠惰な人物)」は黒人女性のイメージを伴うが筆者が実際に知る該当者は全員白人である