静岡県伊東市の田久保真紀・前市長の学歴詐称問題で、静岡地検は30日、田久保氏を有印私文書偽造・同行使と地方自治法違反の罪で在宅起訴した。
起訴状によると、田久保氏は大学を卒業していないのに、卒業したように学歴を偽ろうと考え、「文学博士○○之印」「法学博士○○之印」と、学長と法学部長の名前が刻まれた印鑑をインターネットを通じて印鑑製造販売業者に作成させて入手。2025年5月29日ごろから6月4日にかけて、これらの印鑑を押印するなどして自分の卒業証書を偽造し、6月4日に市役所で複数人に示したとされる。
さらに、自分が大学を卒業していない事実を以前から認識していたのに、8月13日にあった市議会の調査特別委員会(百条委員会)で、「私が卒業できていないという事実を知りましたのは、6月28日、大学の方に訪れたときになります」などと虚偽の陳述をしたとされる。
田久保氏は同年5月の市長選で初当選。立候補時に報道機関に出した経歴調査票に「卒業」と記入されていたほか、当選後の市の広報誌でも「卒業」とされていた。
当選後に学歴をめぐる疑惑が持ち上がり、田久保氏は6月4日、確認に訪れた市職員や市議会の正副議長に「卒業証書」を見せたという。その後の6月28日に自ら大学を訪れて確認し、卒業ではなく除籍となっていたことを知ったと主張。「卒業したという認識で、詐称していることは一切ない」とも訴えていた。
田久保氏は市議会から2回の不信任議決を受けて失職し、昨年12月の市長選に立候補したが落選。市議会や市民が学歴疑惑をめぐって刑事告発し、県警と地検が捜査していた。