沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し、平和学習中の同志社国際高(京都府)の女子生徒ら2人が死亡した事故を受け、沖縄県の玉城デニー知事は25日、「『偏向的な平和教育』という言葉が独り歩きしている」と懸念し、「沖縄の平和教育は決してそういう偏向的なものではない」と強調した。9月投開票で3期目を目指し立候補すると表明した記者会見で言及した。
■批判「猛烈に吹き荒れている」
会見で記者から、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する勢力への批判が高まっていることについて問われた玉城氏は、「辺野古の事故によって、辺野古反対側に対する批判が、SNSでは猛烈に吹き荒れている」と指摘。その上で「沖縄の過去の戦争を体験をした方々の残された証言、事実、未来を託されてきた世代が引き続き平和についてしっかりと学び、発信していくことは、沖縄にとって大きな役割がある」との考えを示した。
平和教育については「事実に基づいて証言された(戦争体験者の)方々と、沖縄戦研究者の方々の実績こそが、沖縄で平和について考えてもらう真の教育。これからもしっかり守り続けていく」と語った。
■教育の政治的中立性に疑問も
同志社国際高は2年生を対象とした沖縄研修旅行を人権・平和学習と位置付け、平成27年に米軍普天間飛行場の辺野古移設の工事現場を地上から見学するコースを追加したが、その平和学習の内容を巡っては教育の政治的中立性の観点から疑問も呈されている。
玉城氏は今月10日に開かれた定例記者会見で、同校が平和学習として移設工事現場付近の海域を訪れていたことについて、「われわれ沖縄県の平和学習の基本的な考え方と共通している」との認識を示していた。(大竹直樹)