■ 1. 記事概要
- 田中達雄氏による参政党支持者の特性に関する分析記事(2025年8月9日公開)
- 参政党支持者の情報源、重視政策、支持者構成、ネガティブキャンペーンの効果、提携政党選好を調査・分析
■ 2. 情報源の特性
- X(旧Twitter)とYouTubeを主な情報源とし、テレビ・新聞の利用率が低い:
- X利用率: 参政党支持者37%に対し自民党支持者16%
- YouTube利用率: 参政党支持者57%に対し自民党支持者28%
- テレビニュース利用率: 参政党支持者41%に対し自民党支持者64%
- 新聞利用率: 参政党支持者11%に対し自民党支持者35%
- ロジット回帰分析により、YouTubeを情報源とする者は参政党への投票率が7.25ポイント高いことが判明
■ 3. 重視政策の構造
- 優先度が高い政策:
- 移民・外国人労働者制限(40%以上が重視)
- 外国資本による土地・水資源買収規制
- 国債発行による積極財政・減税
- スパイ防止法、自虐史観批判、伝統的価値観維持(自民党右派的主張)
- 優先度が低い政策:
- ジェンダー対策、ワクチン政策、夫婦別姓・同性婚、オーガニック食品
- 元自民党支持者と無投票層で重視政策に差異:
- 元自民党支持者は右派的思想を重視
- 無投票層は減税を重視
■ 4. 支持者の構成
- 参政党支持者は異なる3つの層から構成される:
- 元自民党支持者(岩盤保守層): 約3分の1
- 無投票層(かつて政治に無関心だった層): 約3分の1
- 陰謀論傾向を持つ層など: 約3分の1
■ 5. ネガティブキャンペーンの効果
- キャンペーンによる投票中止と投票促進の効果が拮抗:
- 投票中止へ転じた: 279人(13.7%)、うち95%が実際に投票先を変更
- 投票が促進された: 247人(12.1%)、うち40.9%が実際に参政党に投票
- 「排外主義」「差別主義」「極右」といったレッテル批判は両方向への効果を示した
- 個別政策への批判は、レッテル批判よりも投票阻止効果が高い
- 参政党投票者の約50%が「批判を聞いてむしろ支持を強めた」という心理を経験
■ 6. 提携先政党の選好
- 既存大政党との提携を望まない傾向が明確:
- 国民民主党: 22%
- 保守党: 14%
- 自民党: 6.7%(元自民党支持者でも12%)
- 維新の会: 5%以下
- 提携しない: 23.3%
- わからない: 20.7%
■ 7. 今後の課題と展望
- 異質な支持層の統合困難性が今後の課題として指摘される
- 「既成政党への不満」以外の共通理念が不足しており、トラブル時に支持瓦解のリスクが高い
- 日本政治の多党化傾向について、欧州型連立政治への移行か55年体制への復帰かが今後数年で判明する見通し