■ 1. 事件の概要
- 修学旅行中の女子高生ら2人が沖縄・辺野古沖の転覆事故で犠牲となった
- 事故船を運航した「ヘリ基地反対協議会」(反対協)幹部が中国プロパガンダ機関の記者を米軍基地に案内し、撮影させていた事実が発覚した
■ 2. 中国人記者の辺野古取材
- 反対協事務局長・東恩納琢磨名護市議は昨年12月24日、自身のHPおよびSNSに中国人記者の訪問を投稿した(現在は全て削除済み)
- 記者らの外見は、米国国務省が中国共産党の「プロパガンダ機関」と認定する『環球時報』の邢曉婧氏ら3人と一致した
- 記者らは東恩納氏が事業届け出した船舶「ゆがふ世」の船内に乗り、基地に向けてスマートフォンで撮影を行った
- 東恩納氏は招待の経緯として「龍谷大学の松島教授の紹介」と記述していた(現在は削除済み)
■ 3. 環球時報の琉球独立宣伝と中国の戦略
- 環球時報は記者招待の前月、"琉球"の日本帰属に疑念を呈する社説を発表した
- 以降、同紙は"沖縄県"の地名表記をやめ"琉球"を用いるようになった
- 邢記者は2025年1月以降、現地ルポを含む"琉球"記事を量産し、英語版でも配信した
- 邢記者らは沖縄が日本とは別地域だとする中国共産党の認識を国際社会に向けて宣伝している
- 九州大学教授・益尾知佐子氏の分析:
- 中国は自国に有利なナラティブをまず環球時報で試し、成果があれば他の中国紙が追随するパターンがあり、尖閣問題でも同様の動きが観察されている
■ 4. 琉球民族独立総合研究学会と中国当局の関係
- 仲介者の松島泰勝・龍谷大学教授は「琉球民族独立総合研究学会」(琉独学会)の中心人物
- 琉独学会の背景:
- 2013年、普天間飛行場の辺野古移設問題への反感が高まる中で設立された
- 沖縄人を「日米に植民地支配された先住民族」と位置付けるのが松島氏の持論
- 松島氏の中国との関係:
- 琉独学会設立以降、環球時報をはじめ中国官製メディアに繰り返し登場
- 沖縄の日本帰属に疑義を唱える中国主催シンポジウムに、幹部を伴い複数回出席
- 昨年12月の北京訪問時、「琉球人として中国政府に心からの謝意を表する」と中国メディアに寄稿
- 中国の国連における動向:
- 松島氏の訪問2か月前、中国は国連で「沖縄の人々を含む先住民への偏見と差別の停止」を日本政府に要求していた
- 琉独学会幹部の発言(比嘉氏〈仮名〉による証言): 「アメリカはすべてが暴力的だが、中国は沖縄人の抑圧を知って寄り添ってくれる」
- 松島氏が所属する龍谷大学は質問状に対し「回答を差し控えたい」と返答した
■ 5. 反対協の思想的背景と説明責任
- 転覆事故後の謝罪会見に出席した安次富浩・反対協元共同代表は2013年、中核派から分裂した過激派団体・革共同再建協議会の機関紙に琉球独立・自治州設立の必要性を語っていた
- 反対協内部にも琉球独立や自己決定権を支持する主張が存在する
- 独立論に一定の共感を示す沖縄県民は世論調査で約3割にのぼる(東京新聞2022年4月24日)
- 東恩納氏・反対協ともに質問状への期日内回答はなかった