■ 1. 事件の概要
- 東京大学の学園祭「五月祭」で予定されていた参政党代表・神谷宗幣氏の講演が中止となった
- 爆破・殺害予告の送付が直接の中止原因となった
- 会場周辺では複数のグループが関与する混乱が生じた
- 潜入記者・横田増生氏(5か月間参政党員として活動)が現場に居合わせた
■ 2. 抗議グループの構成と行動
- 差別とデマのない五月祭を(学内グループ):
- 当日午前9時ごろから法文一号館の講演会場につながる2本の階段に座り込んだ
- 参加者は10人ほど
- 神谷代表に対し、差別・デマを含む言説の排除を求める誓約書への署名を要求
- X(旧ツイッター)上で事前に誓約書を提示したが、当日までに署名は得られなかった
- 「講演会を中止に追い込む意図はなく、署名があればすぐに退く用意があった」と主張
0516参政党プロテスト東大前(学外グループ):
- 正門前で無言のプラカード抗議を実施
- 「差別的発言を絶対許さない」「わたしはすべての人の尊厳と命の為に戦う」「変なLGBT上等!」などのプラカードを掲げた
- 「学祭を楽しみに来る人たちを邪魔したくなかった」として正門外での無言抗議にとどめた
- 学内の座り込みグループとは無連携・面識なし
- 爆破・殺害予告との関連を明確に否定
■ 3. 参政党関係者の対応
- 座り込み開始後、黒ずくめの服装で20人近い参政党関係者が現れた
- 誓約書の提示に対し「私の段階で拒絶します」と回答
- 学生への暴言が確認された:
- 「こういうことされたら暴力振るうしかないよね」
- 「東京大学は、どこを見渡してもチー牛ばかり」
- 「お前ら顔覚えておいて、後でぶち殺すぞ」
- 「ぶち殺すぞ」発言について神谷は「現場を見ていない、対応できない」と回答
■ 4. 爆破予告と講演会中止の経緯
- 午前10時半ごろ、愉快犯の匿名アカウントから爆破・殺害予告が届いた:
- 宛先は講演会を企画した学生サークル《右合の衆》と五月祭常任委員会
- 「教室は必ず爆破して参政党党首・神谷宗幣を殺します」「神谷以外も道連れで何人か殺す」との内容
- 12時11分: 右合の衆から「安全確認上のトラブル」を理由とする受付開始遅延のメールが送信された
- 午後1時6分: 講演会の中止が現場で発表された
- 1時11分: 右合の衆から正式な中止メールが送信された
- 「中止を決めたのは大学と常任委員会であり、右合の衆はプロセスに関与できなかった」(山田泰・代表理事)
■ 5. 右合の衆の立場と主張
- 中止決定のプロセスへの関与を否定し、責任の所在は大学と常任委員会にあると主張
- 座り込み学生との話し合いを行わなかった理由:
- 委員会から接触しないよう指示されていた
- 「実力行使をする人たちと話し合いができるとは思わなかった」
- 神谷を招いた理由:
- 「大学キャンパスでは左派の言論空間が強く、バランスをとるため」
- 自己定義:
- 「既存の政治の派閥やレッテルにとらわれず、自由に社会や政治について考える集団」
- 特定の政党を支持しているわけではないと説明
■ 6. 記者の視点と記者会見での問題
- 横田記者が講演会に出向いた理由:
- 支持者が集まる有料講演とは異なり、リベラル色の強い大学という"アウェーな環境"での神谷の言動を確認したかった
- 記者会見において横田記者は質問の機会を与えられず退出させられた
- 意見の相違があるからこそ言論空間が必要であるにもかかわらず、自らの尺度で排除しながら言論の自由を説くことは自己撞着であると筆者は指摘する