■ 1. 事案の概要と本来あるべき取り扱い
- 辺野古抗議船転覆事故を契機に、文科省が平和学習活動に対して教育基本法違反との見解を示した
- 本来は安全管理上の問題として取り扱うべき事案であった
- 産経新聞や統一教会系メディアが連日、辺野古の平和学習そのものを問題視する論調を展開した
■ 2. 反批判勢力のメンタリティと政治的背景
- キャンセルカルチャーへの反発を口実として、自らも対抗的な攻撃を行うことを正当化するメンタリティが台頭している
- 高市自民党体制の発足以降、左派・リベラル勢力を「懲らしめる」ことが反批判勢力の使命として位置づけられている
- 批判勢力に対して世論が一定の権限を付与してきた側面がある
■ 3. 反体制批判の構造的問題
- 反体制による批判が、対象へのディスることに終始し、現実的な代替案や明確な答えを提示できていない
- 反資本主義の例:
- 格差是正を訴えながら、資本主義による貧困層の底上げという事実を看過している
- 資本主義・共産主義を乗り越えた先の思想(柄谷行人のNAMなど)が社会に浸透しなかった現実を直視する必要がある
- 反体制批判そのものを批判する慣習が日本の言論界に根付かなかったことが、言論の衰退要因の一つである
■ 4. 事故の政治的利用と非対称な反応
- 亡くなった女子高生を政治的文脈で利用することは異常である
- 同時期に発生した磐越道バス事故(男子高校生が犠牲)との反応の非対称性:
- バス会社への抗議や文科省の見解表明は行われなかった
- 「うちにも同じぐらいの子どもがいて…」という感情的反応も辺野古の件に集中した
- 非対称な反応の背景:
- バス会社には「思想性」がないため批判対象にならないという論理が反批判勢力側の反論として予想される
- 街宣車・抗議船などの可視的な思想性のみに反応する姿勢の限界を示している
■ 5. キャンセルカルチャーをめぐる提言
- キャンセルカルチャーをキャンセルすることが目的であるならば、その意図を明確に宣言すべきである
- NHKの偏向報道を批判する世界日報の立場も、自らの偏向性を問い直す必要がある