■ 1. 発言の経緯
- 6月3日の斎藤元彦・兵庫県知事(48)の定例会見で問題発言が発生
- 「しんぶん赤旗」記者が、自死した元県民局長の懲戒処分に関する質問をしていた場面で起きた
- 元県民局長は斎藤知事への告発文書を作成し、「死をもって抗議する」と残して自死した人物
- 斎藤知事が「元県民局長は懲戒処分を受け入れた」旨の発言をした際に、フリー記者・著述家の菅野完(たもつ)氏が割り込む形で大声で発言
- 菅野氏の発言内容:
- 「死んだやんけ! 死んだからできひんかったやろ! 人の死を愚弄するな!」
- 「人殺しやないか、お前は!」
■ 2. 会見後の対応
- 兵庫県政記者クラブ幹事社が「暴言と受け取れる発言があった」と菅野氏に注意
- 菅野氏は「使用単語だけが問題なのか」と反論し、そのまま退席
- 斎藤知事は6月10日の会見で、菅野氏を名誉棄損罪で刑事告訴したことを公表
- 菅野氏はその後の会見参加も「出禁」とされた
■ 3. 菅野氏の主張
- 刑事告訴そのものへの異議は述べない一方、「権力者がいち物書き相手に刑事で訴えるのは恥ずかしい行為」と批判
- 自身の発言を「暴言」とは認識しておらず、後悔もない
- 「痴漢を見て『やめろ』と大声で言ったところ『電車内で大声を出すな』と怒られた」という比喩で発言の正当性を主張
- 斎藤知事の「懲戒処分を受け入れた」という発言こそが「亡くなった県民局長の尊厳とご遺族の気持ちを踏みにじる最大級の暴言」と反論
■ 4. 政治的波紋
- 斎藤知事の「懲戒処分を受け入れた」発言が、議会でも大きな波紋を呼ぶ
- 知事が提出した自らの給料削減案は6月11日に4回目の継続審査となった
- 削減案の趣旨は、元県民局長の私的情報漏洩に対する管理責任を取るというもの
- 当初、最大会派の自民党は賛成予定だった
- 元県民局長は百条委員会において「人事課OBとして後輩たちを訴えることがつらい」と証言しており、処分そのものへの不服意思が推察できる
- 自民党は「元県民局長への配慮がなく、反省の色なし」として方針を転換し、給料削減案は見送られた
■ 5. 問題の本質と今後の見通し
- 県の第三者委員会は元県民局長の告発文書を「外部公益通報にあたる」と認定
- 斎藤知事は県議会で依然として「公益通報にはあたらない」との立場を維持
- 双方の根底認識が異なったままであり、問題解決に向けた前進が困難な状況
- 兵庫県政の混乱が続く見通し