■ 1. 沖縄県知事選とリベラル批判
- 沖縄県知事選の結果:
- 12年ぶりに保守系の知事が誕生し、玉城デニー氏は約15万票の大差で敗北
- 玉城氏は結果を受け止めつつ、政府の圧力にどう立ち向かうかがこれからの動きだと発言
- 共産党・田村委員長の発言:
- 高市政権が玉城体制の転覆のために手段を選ばず、官邸と自民党が選挙に介入したと主張
- SNS上の反発:
- 負けたら政府やSNSのせいにする姿勢への批判が拡大
- 違う意見を聞かない姿勢がリベラル離れにつながっているとの声も噴出
- 問題提起:
- 寛容や自由を掲げてきたリベラルが、なぜ「対話できない」と批判されるのか
- リベラル勢力がなぜ選挙でまとまれないのか
■ 2. 白坂リサ氏の『WiLL』購入騒動
- 購入の経緯:
- 慶應義塾大学の学生でリベラルを自負する白坂氏が、保守系雑誌『WiLL』を初めて購入
- 早稲田大学の保守系サークル前代表・藤井雄太氏の論考に関心を持ったことがきっかけ
- 藤井氏は共同体の希薄化や現代人の孤独を保守の立場から論じ、その原稿が同誌7月号に掲載
- 考え方は違えど興味深く面白かったとXに投稿
- リベラル層からの批判:
- リベラル系論客が「右傾化するリベラル学生」の例として取り上げた
- 思想的変遷を博士論文で分析したら面白いとのコメントも発生
- 差別煽動を行ってきた右翼雑誌を肯定的に持ち上げるべきではないとの批判も発生
- 白坂氏の反論:
- 対等な意見ではなく、上から分析対象にされたことに納得できない
- 問題意識を共有しているなら、寄稿がどの雑誌に載っていても問題ない
- 藤井氏の論考への共感:
- 北朝鮮の核実験、尖閣周辺の衝突、東日本大震災、コロナが若者にとって日常だった
- その結果、若者の危機管理意識が強まり保守化が起きたという分析に共感
■ 3. 保守とリベラルの関係をめぐる議論
- 山下佳也氏(東京都立大学大学院・社会学)の見解:
- WiLLを評価するのは恥ずかしいと言う人々は、仲間を失うのが怖いだけ
- 白坂氏の最近の発信は、共同体内で然るべき位置にいれば幸せに暮らせるという趣旨が多い
- 保守なら保守論客としてやればよく、リベラルにこだわる必要はない
- 白坂氏の「保守リベラル宣言」:
- リベラリズムが重視する個人の意志は、何もないところからは生まれない
- 個人の意志は経験や関係性、土地の慣習や様式から生まれる
- 関係性を保障するのは保守的な感性であり、その感性をリベラル的な感性が守るという循環構造がある
- 保守とリベラルはそこまで対立する概念ではない
- リベラルは「話が長い」という指摘:
- 白坂氏は心当たりがある反応を示した
- 山下氏は指摘を認めつつ、リベラルの話が短くなっていることも問題だと主張
- 山下氏は現在最も話が長いのは石破茂・自民党前総裁ではないかと指摘
■ 4. 「弱者憑依」という問題
- 白井聡氏(京都精華大学・政治学者)の問題提起:
- リベラルが勢いを失った背景を「弱者憑依」という言葉で説明
- 「弱者のために頑張ります」への違和感:
- リベラル政治家が市民団体の集会などでこの訴えを繰り返している
- これは聴衆に対し、あなたたちは弱者だと言っているのと同じ
- 弱いから自分が助けてやる、だから一票を入れろという論理になっている
- 面と向かって相手を弱いと言うことを、失礼に感じさせない言い方は存在しない
- 弱者を固定化する政治:
- この論理では弱者が多いほど都合がよいことになる
- 本来の政治の役割は、困っている人を助けて強くなってもらうこと
- 実際には弱者を弱者のままに留め、弱者に転落しそうな人を誘導する政治になっている
- 国民にもそう見えていることが、リベラル衰退の一因
- 代弁者レトリックの乱用:
- 自分こそが弱者の代弁者だと主張すれば、相手の主張を強者の論理として退けられる
- この論法が乱用されている
■ 5. 「リベラル」という言葉の曖昧さ
- 河崎環氏(コラムニスト)の見解:
- 左翼的な活動家の親戚に囲まれて育った経験を持つ
- 活動家は絶対に変わらないため、ある意味では筋が通っている
- 一方、リベラルという曖昧な言葉は戦後ずっと優等生的な気分として使われてきた
- その意見を言っていれば、きちんとした教育を受けた人とみなされるような使われ方
- 柿埜真吾氏(経済学者)の見解:
- リベラルという言葉は、90年代のソ連崩壊で理想を失った人々が看板を掛け替えて使い始めたもの
- 定義がそもそも不明確だったことが現在の状況の一因
■ 6. リベラルが選挙でまとまれない理由
- 白井氏による分裂の構造分析:
- 勝てないから分裂するのか、分裂するから勝てないのかという問題
- 自民党は損をしてでもまとまる方が得という発想で結束できる
- 権力を持たない側は分配できる利権が少なく、勝てないと対立が起きてさらに分裂する
- 勝ち筋のリアルなビジョンの必要性:
- まとまるには、勝てばこうできるというビジョンをリアルに想像できる必要がある
- 幕末の薩摩と長州は蛤御門の変で戦うほど対立していた
- 幕府を倒し権力を取れる展望が見えたため、恨みを脇に置けた
- 違いや過去のいさかいを水に流せるのは、勝ち筋がリアルに見えた時
■ 7. 再生に向けた「夢のビジョン」
- 山下氏の見解:
- 現実を直視するだけでは薩長同盟は組めない
- 現実を遥かに超えた夢があってこそ現実を乗り越えられる
- 現実と夢の両方を取り戻す必要がある
- 柿埜氏の経済的観点:
- ニューヨーク市長選でマムダニ氏が当選した一因は住宅や物価問題への訴え
- マムダニ氏は同時に規制改革も訴えていた
- 経済と人権は切り離されたものではなく、財産権は人権とつながる部分がある
- 弱者の小さなまとまりを集めるだけでなく、社会全体に夢のあるビジョンを示さなければ勝てない
- 白坂氏の立場:
- リベラルには制度や秩序からこぼれ落ちた人を救い上げるイメージがある
- 自身もこぼれ落ちた側の人間という認識があり、そうした人を救う考え方を今も信じている
- 保守とリベラルは循環してあるべき
- MCの総括:
- 松陰寺太勇氏は、権力奪取が目的化し、どういう日本にしたいかという旗がないことがまとまれない理由と指摘
- 岸谷蘭丸氏は、成し遂げたい明確な未来が見えないと批判だけが出尽くし、建設的なものが出ないと指摘
- 岸谷氏は、何を期待すればよいか分からないのが現状だと総括