■ 1. 東大教授のSNS投稿と炎上の経緯
- 問題となった投稿:
- 日本教育学会の会長でもある東京大学大学院の女性教授の投稿
- 麻生太郎氏と血縁関係にある皇族女性の顔写真を張りつけたSNS投稿を引用
- この人たちを目にするたびに遺伝的要因のおそろしさを感じると記述
- 投稿への批判:
- 「容姿への差別(ルッキズム)」との批判
- 「遺伝を強調する優生学」との批判
- 教授の立場:
- 高市政権を批判する左派の代表的な論客
- SNSでポリコレの規範に反すると見なした者へのキャンセルを先導してきた人物
- 炎上の拡大:
- 誤解を与えたら申し訳ない、軽率だったと反省している、では済まないとする過去の投稿が掘り起こされた
- 過去の言動との落差により炎上に発展
■ 2. 削除・謝罪ではなく「解説」で応じた対応
- 火に油を注いだ「解説」:
- 投稿の削除・謝罪の代わりに「解説」をアップ
- 差別・誹謗中傷などの非難は「曲解」と主張
- 容姿への差別という批判は、読み取る者自身のルッキズムを露呈させていると主張
- 批判者への警告:
- 書かれていない内容を恣意的に読み込み、投稿者や所属組織を非難する行為を問題視
- そうした行為は、行った者自身の責任が問われる結果になりうると警告
■ 3. 「遺伝的要因」という言葉の使い方の問題
- 社会学における遺伝と天皇制の区別:
- 遺伝は生物学的なメカニズム
- 天皇制/王制は「高貴な血は世襲する」という虚構(社会的構築物)
- 社会学は両者の混同をきびしく批判してきた
- 教授の「解説」による説明:
- 「遺伝的要因」は「血縁者」や「親族」等と代替可能な意味で用いたと説明
- これでは天皇制の「高貴な血」には遺伝的要因があるという、とんでもない主張になる
- リベラル側の沈黙:
- こうした誤用を許されないと論じてきたリベラルなメディアや識者がこの件に沈黙
- 「優生学」などと批判するのは右派・保守派ばかり
- 日本教育学会への問いかけ:
- 学問的な定義が変わったのかという疑問
- 「遺伝」と「血筋」が日常的に同じ意味で使われているのか、学会に見解の表明を求める
■ 4. 「差別の意図はなかった」で済ませる態度の影響
- 「解説」で済ませる態度の問題:
- 差別の意図はなく、すべて曲解に基づく非難だと「解説」すれば済むという態度
- この事件で最も大きな影響を与えうる点
- 論理的な帰結:
- これが許されるなら、差別的言動でキャンセルされてきた人々も謝罪不要だったことになる
- 意図はなかったと開き直って「解説」すればよかったことになる
- 二重基準の構図:
- この論理を認めないなら、差別かどうかを判断する特権は自分だけにあるという主張になる
■ 5. キャンセルカルチャーの揺り戻しと日本
- 欧米での揺り戻し:
- 第二次トランプ政権誕生以降、英語圏を中心に行き過ぎたキャンセルカルチャーの揺り戻しが発生
- 日本における象徴的事例:
- 日本は「文化戦争」で半周から一周遅れの状況
- この騒動は日本における揺り戻しの象徴的なケースになりうる