■ 1. 訪問の経緯と目的
- 訪問時期:
- 10月17日から19日まで沖縄を訪問、事故から7か月
- 10月は知華の18回目の誕生月であり、訪れるならこの時期と判断
- 心残りだった辺野古漁港:
- 平和丸が出航した辺野古漁港の浜にまだ行けていなかった
- 3月18日にキャンプ・シュワブの帰りに寄ろうとしたが、人が多く断念
- 沖縄でのつらい記憶:
- 空港で待っていた教頭先生、中城海上保安部での知華との対面
- 知華が泊まったホテルの同じ部屋、キャンプ・シュワブでの献花
- 慌ただしい手続き、最後の服選び、空港での見送り
- 古謝新知事からの申し出:
- 9月17日、知事選の数日後に知事側から仏前訪問の打診を受けた
- 選挙直後に遠方まで来てもらうのは申し訳なく、こちらが沖縄訪問時にお礼とお願いを伝えると返答
- 今回の訪問で実現したいこと:
- 県へのお願いを伝えること
- 事実を確認すること
- お世話になった方々への挨拶
- 挨拶の限界:
- 土日を含む3日間のため挨拶できた方は限られた
- 再訪時にはできる限り多くの方に会いたい
■ 2. 第11管区海上保安本部での捜査状況確認
- 訪問の趣旨:
- 7月12日に受理された刑事告訴のその後の捜査状況を伺うため訪問
- 急な依頼で土曜日にもかかわらず、窓口担当者と上司が対応
- 面談の内容:
- 伝えられる範囲という前提で捜査状況の説明と質問への回答を受けた
- 内容の公表は控える
- 受け止め:
- 熱量を持って捜査にあたっていることを感じ取れた
- 長い時間が必要な捜査であっても待てると思えた
■ 3. 古謝知事との面会
- 面会の様子:
- 知事が応接室の外で出迎え、丁寧なお悔やみの言葉を受けた
- 緊張して事前に用意したことの半分も伝えられなかった
- 知事就任前から現場に足を運び、当日朝も現場で手を合わせてくれたことに感謝を述べた
- 修学旅行・教育旅行の安全確保:
- 海のプログラム、自然体験、引率の目が届きにくい民泊も含め安全管理の実態を把握してほしい
- 学校・旅行会社・受け入れ側が共有できる仕組みを整えてほしい
- 体験活動提供者の要件確認:
- 対象は船、マリンレジャー、ガマの見学、自然体験、民泊などの提供者
- 登録や許認可、保険、安全管理体制を備えていることを確認できる形にしてほしい
- 登録のない団体が子どもを船に乗せることが二度と起きないようにしたい
- 平和学習の講師・ガイドの基準:
- 選定や研修の基準の現状を伺いたい
- 見解の分かれる事柄の扱いによりどころを示すことは規制ではない
- 現場の方々が安心して自信を持って語れる支えになる
- 平和学習が安全に堂々と続いていくための土台になる
- 風化防止と窓口継続:
- 事故の風化防止と県との窓口の継続を求めた
- 沖縄が修学旅行先として安心して選ばれ続けるため、遺族として手伝えることに力を尽くしたい
- 生徒の声を届ける仕組み:
- 学校や旅行会社だけでなく、沖縄を訪れた生徒自身の声が県に届く仕組みがあるとよい
- 知事への感謝:
- 県議会開催中の多忙な時期に時間を割いてくれたことに改めて感謝
■ 4. 知事と並んでの取材対応
- 面会実現の経緯:
- 就任時の仏前訪問の申し出に対し、まず県政に専念してほしいと返していた
- 時期を見てこちらから伺うとしていたことが今回実現した
- 県へのお願いの受け止め:
- 知事は一つ一つ丁寧に受け止めてくれた
- 具体的なかたちになるよう遺族もできる限りのことをしていく
- 沖縄の皆さまへのお願い:
- 事故後に混乱していた遺族に温かい手を差し出したのは沖縄の人たちだった
- 沖縄は知華が最後にいた場所
- 全国の子どもたちが沖縄で学び無事に帰るという当たり前のことが確実に行われるよう力を貸してほしい
- 知事、議会、報道など多くの方々に協力を求めた
- 記者の質問:
- 答えづらい質問を覚悟していたが、これからの沖縄の在り方に関する前向きな質問が多かった
- これまでの発信や取材を通じ、遺族の経験と願いが沖縄のメディアに届いていたのかもしれない
- スタート地点:
- 行政、報道と一緒にスタート地点に立てたと感じられたことが大きかった
- ただしまだスタート地点に過ぎない
- 全容解明と再発防止を具体的な形にしていくことが大切
- 周囲の前向きな受け止めに安堵して足を止めてはいけない
■ 5. 辺野古区長との面談
- 面談の実現:
- 関係者の調整により、以前からの願いだった区長との面談が実現
- 辺野古漁協への感謝:
- マスコミへの情報提供や取材対応、遺族への温かい申し出への感謝
- 献花した花の片付けなどで手間をかけたことへの感謝
- 辺野古の住民へのお詫び:
- 「辺野古」を主語に発信すると、地名の周りにネガティブな言葉が並んでしまう
- 地域で暮らす方々が辛い思いをしているのではと感じ、区長を通じてお詫びを伝えてもらいたかった
- 区長の話:
- 過去と現在の辺野古、協議会との距離感、事故への想いを苦悩を滲ませつつ率直に語った
- 今後の関係者との面会などで様々な力添えを得られることになった
■ 6. 辺野古漁港の浜辺での献花
- 報道陣の対応:
- 前日の連絡にもかかわらず多くの報道陣が来た
- 献花の間は離れた場所から静かに見守ってくれた
- 献花:
- 浜辺から花を手向け、知華が好きだったお菓子と飲み物を添えた
- 知華の魂:
- 3月18日早朝、妻が一人辺野古を訪れ、移動前の平和丸を見ながら知華に声をかけた
- 知華の魂はそのとき妻と一緒に帰ってきており、もうここにはいないと信じている
- それでも遅くなったことを詫び、最後に笑顔だったであろう場所、息を引き取った場所に祈りを捧げた
■ 7. 乗船場所までの防波堤
- 防波堤の危険性:
- 過去3回の辺野古コースで乗船場所となった場所まで、細い足場の防波堤を歩いた
- 風に煽られ、足を踏み外せば下は不安定な岩場
- 手足のつき場所が悪ければ骨折などの怪我をしうる
- 運動に適さない靴やスカートの子、備えのない子どもたちを歩かせる場所ではない
- 岩場を歩いていた警察官も2度ほど片足が岩の間に落ちるほど足を滑らせた
- 防波堤から岩場までの高さは大人でも飛び降りるのが怖いほど
- 学校への疑問:
- なぜ学校は過去2回も今年も、ここで疑問を持たなかったのか
- 当時の教員の気持ちを考えながら歩いたが、腑に落ちるものは何一つなかった
- 知華への想い:
- 友達の動画に一瞬映った、唇を結んだ見慣れない表情の知華を思い浮かべた
- 防波堤から飛び降りる時、船に乗り込む時に何を思っていたのかを考えた
- いっそここで骨折でもしていれば、治らない怪我でも生きていてくれたらと思いながら花を捧げた
■ 8. 転覆現場とキャンプ・シュワブ
- 転覆現場の視認性:
- 防波堤の先からも転覆現場は見えないことを確かめた
- 近くで見るには船で海から近づくか、キャンプ・シュワブの中に入るしかない
- キャンプ・シュワブ:
- 先方から連絡をもらっていたが、時間の都合で訪問できなかった
- 3月18日に受け入れてくれたことへのお礼を伝え、次回訪問時に改めて依頼することとした
- 次回予告:
- 同日午後、ヘリ基地反対協議会と初めて向き合った内容は(下)に続く