相談に乗ってやるとか、助けてやるとか救ってやるとか、おためごかしのことをいって近づいてくる人のなかには明らかに搾取目的の人がいる。そういう人は、初期は親切にしてくれて面倒見よさげにみえるけど、それはただ自分の下心を満たすための投資に過ぎない。遅からず「回収」が始まる。
世の中には邪悪な人が実際にいて、そういう人には、相手の苦しみも悩みも、相手を支配するためや、優位に立つためや、救ってやった、みたいな優越感にひたるためのたんなるネタにすぎない。それは、支配というより、ある種の「寄生」。寄生するいきものみたいな。そういう人がいる。
モラハラには、そういう「寄生」タイプがあるような気がする。よくDVで「本当はやさしい人なんです」って被害者がいうけど、そうじゃなくて、それは「投資」期のふるまいで、それで相手を支配しておいて寄生する基盤がしっかりしてくると、今度は回収にはいる。実はそっちが本質なんじゃないかと。
DVモラハラっていうと、いかにも優位に立っているようなイメージがあるんだけど、実は依存しているのは加害者のほうで、その関係はきわめて寄生に近くて、加害者はもともとそういう寄生する宿主なしには生きていけないので、暴力行為をやめられないし、相手が変わっても同じことを繰り返すのでは。