今回同研究グループは、シリコンカーバイド(SiC)単結晶上にグラフェンを1枚ずつ制御して作製する方法を開発。同方法を用いて、炭素原子2層からなるグラフェン薄膜を作製し、その層間にカルシウム(Ca)原子を挿入したサンドイッチ状の2層グラフェン層間化合物(C6CaC6)を作製した。
同化合物の電気抵抗をマイクロ4指針電気伝導測定法を用いて測定した結果、-269℃で超伝導が発現していることを観測。また、層間に何も挿入していない純正2層グラフェンや、カルシウムの代わりにリチウム(Li)を挿入したリチウム層間化合物(C6LiC6)では超伝導が発現しないことも見出した。