記者の眼 - 日本のネットで「炎上」が多いのは江戸時代のせいらしい、脳科学的に:ITproより
セロトニントランスポーターの遺伝子タイプはSS型/SL型/LL型の3種類あり、ザックリ言うとSS型の方はセロトニンが働きにくく、LL型は働きやすい。脳科学的には、LL遺伝子を持つ人の方が楽観的、SS遺伝子を持つ人は悲観的となりやすいという。ここまでは基礎知識。
日本人は、SS型が6割以上を占め、SL型が3割、LL型はなんと数%しかいないのだそうだ。
米国では3人に1人いる楽観的な傾向を持つ人が、日本では20人に1人しかいない。逆に、日本人の半分以上が、モノゴトに悲観的な傾向を持つ人であるとも言えるわけだ。あくまで仮説だけど。
悲観的な傾向を持つ、確実性を重視する性向が強い集団は、同質性を好む方向に行きやすい。みんなが真面目にコツコツやるのが前提の集団で、一人だけズルしてサボったらその人だけが得をしてしまう。一人二人なら良いが、その人たちを見てみんながサボリ始めたら、集団全体に被害が及ぶ。なので、悲観的な傾向を持つ人たちは、そうなる前に「裏切り者」を探し出して排除する仕組みを発達させる。
なぜ日本人とアメリカ人で遺伝子型の保有比率がこれほど違っているのだろうか? それにも仮説がある。簡単に言えば、日本ではSS型遺伝子の人が生き残りやすい社会が長く続き、米国は逆にLL型遺伝子の保有者の方が生き残りやすかったということになる。
戦乱の時代には安全確実よりも多少の山っ気があり冒険心の富む気質の人が必要とされる。失敗も多いが、大きな成功をつかむ確率も高いはずだ。しかし、社会が安定すると、堅実で確実な安全志向の人たちの方が成功する率が高まりそうな気がする。
つまり、江戸時代という封建的で安定した期間が長く続いた為、悲観的=冒険せず堅実に生きる人の方が成功(=子孫を残す)できたという仮説ぽい。
そうなると、ある程度成熟して安定した社会を持つ先進国はいずれ日本人と同じ気質に収束していくのでは?