上のまとめ「社会学をバカにするな」ではUncorrelated氏が社会学における「方法論」的な問題点を指摘しています.具体的には社会学における統計分析は,結果の解釈が個人のイデオロギーに依存しがちであることを,論文例を取り上げて主張しています.
僕個人としては「おっしゃる通りです……」しか言えない指摘であると思います.回帰分析の結果の解釈は社会学(連字符社会学的には計量社会学)でも盛んに議論がなされる場であり「この結果からその解釈はないんじゃない?」みたいなことはよく言われるので,はい,えっと,おっしゃる通りです……
上のまとめでは「社会学的イデオロギーはない」という反論もあり「なるほど」とも思いますが,イデオロギーがそれとして認識されていればもう少しデータに忠実な解釈ができているはずなので,僕個人としては社会学者が認識しないイデオロギーや暗黙の了解が確かに存在し,問題になっているとは考えます.
散々「社会学ってアレだ」って愚痴ってきましたが,タイトルに対する回答を提示しないと記事としてもアレなので結論付けると「社会学は学問であると主張する力がない」という感じです.おいおい.
僕は現状,日本においては否だと思います.社会学として認識されているものの多くは「社会に関する言論」であり,残念ながら今の社会学には政策に言及する力も,人のためになる貢献もできていないと思います.将来これが変わるといいなあとは思いますが,自戒も込めて.
社会学を学んでいる人ですらこのような結論になってしまう現状