[任期満了後の引退について]
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私はことし1月末に、次期統一地方選への挑戦を断念しました。このかん、その経緯の一部を綴ってきました。 自分の気に入らない議員に執拗に誹謗中傷を繰り返し、暴力的に消し去ろうとすることは、民主主義を求める市民運動ではないと思います。
このように醜い文章を綴らなければならなかったことは無念でした。お読みになってご不快な思いをされたかたも多いと思います。申し訳ありません。
しかし、女性議員の多く、若手議員の多くはこうした理不尽な目に遭うことがとても多いのが事実です。主義主張ではなく、自分が相手にされない、自分の思い通りにならないと感じるや否や「気に入らない、潰してやろう」と考える人の多いこと。しかもその「相手にされない」という思い込みも、身勝手な関わり方を繰り返した末に、ということばかりです。
新しく政治の世界にチャレンジしよう!という若い人、そして女性から「何かアドバイスは」と尋ねられた際には、
「支配的な人、過度に依存的な人、異様な執着を示す人などとは適切な距離をとって自分を守らないと大変なことになるので、関わり方に注意しないといけないです」と伝えています。
支配的な人、過度に依存的、異様な執着を示す人というのは例を挙げると、
昼夜問わず連絡を頻繁にしてくる人や、不要な長電話を繰り返す人、SNSへの書き込み・私的なメール・手紙などが頻回すぎる人、私的かつ一方的な連絡への返信を要求してきて、こちらがその人の思い通りに応えないと機嫌を損ねる人、自分のブログや手作りのチラシ等を見るよう求めてきて、こちらが賞賛や感想を伝え続けないと拗ねたり怒り出したりする人、市議会報告(あずさジャーナル)の編集権を自分に渡せと迫る人、
いまから来いと夜間に突然居酒屋などに何度も呼び出そうとする人、私生活に土足で入り込もうとする人や、家族のことを根掘り葉掘り聞く人、
仕事とは無関係に誰といたのかを確認しようとする人、仕事とは無関係なこちらの知人友人にSNS等で勝手に接触を図る人(私の学生時代の友人女性に「自分は佐藤さんを応援しているので」と面識もないのに突然メッセージやコメントを送り、私的なやりとりを求めるなど)、
好意を告白してきてこちらを理想化・美化し追いかけようとする人、待ち伏せをする人、市民相談などの理由なく2人きりで会おうとする人、「佐藤さんに会いたがっている人がいるから」と嘘をついて呼び出し連れ回す人、相談があるからと自宅に呼ばれて訪問すると2人きりで自慢話やよくわからないプライベートな話をする人、、などです。
これらのうち、出馬断念の直接的な引き金の一つとなったのは、2人の市民活動家の方々からの誹謗中傷、攻撃と執拗な関わり方でしたが、彼らについては反論を行いました。実際の人間関係における実害も出ており、許すことはできません。
しかし攻撃ではなく依存のようなタイプのかたについては、消化できず苦しさが残っているケースもあります。
出馬断念とは直接関係はないものの、いまでも思い出して苦しくなるのは、クリスマスや年末年始などに私的なメールを送ってこられ、その人お薦めの美術館に行くこと(その人と一緒に、ではありませんが)をなぜかしつこく求められたりした人です。その人には、あなたに会いたがっている知人を紹介したいと呼ばれたこともありましたが、実際に行ってみるとお相手の知人のかたが私に会うことを特に望んでいる様子もなく、なぜ連れまわされたのかよくわからず内心気を揉んだりもしました。
その後、その人の連絡頻度は急に高くなり、こちらの家族が危篤で実家に帰っている時にその旨を伝えても連絡するのをやめてくれず、とうとう家族が亡くなる1時間ほど前にも、私が参加していた団体が催すイベントのチケットを「佐藤さんの名前で取り置きしてくれ」と返信を求められました。そのイベントについての連絡先は私以外の別の人のものがチラシに書いてあり、わざわざ私の名前で取り置きをする必要などなかったはずでした。
メールを受信していたのは携帯だったので、親族からの連絡などもあり電源を切るわけにはいきませんでした。これ以上家族との時間に侵入されたくないと思い、やりとりを早く終わりにしたい一心で返信しました。もうやめて、お願い、と思いました。
そして家族が亡くなった日、「知らなかったとはいえすみません」と再度連絡があり、家族が危篤だから実家に帰っていますと何度も伝えたのになぜ、と呆然としました。以後その人と距離をおいてもなお私的な連絡はしばらく続きました。
(家族が危篤になった時は、これ以外にもいくつか仕事の対応をしていましたが、議員たるもの家族の死に目にも働かねばということでもあるのかもしれないと思いました。ただ、それが議員に求められる資質ならば、残念ながら私にその資質はないなあ、と思いました。)
そのかたとは時折市民運動の現場などで顔を合わせますが、その度に気分が悪くなり、冷や汗が流れます。面と向かって怒りをぶつけることができたらと思ってしまったこともありましたが、有権者の、しかも「応援している」とおっしゃるかただったこともあり出来ませんでした。嫌だと感じていることを明確に伝えられなかったこと、連絡をやめてほしいと言えなかったことがいけなかったのだとも感じています。距離を置いたつもりでも、相手には伝わっていなかったのだと思います。私が悪いのかもしれません。この人との関係性はとても苦しかったけれども、我慢すべきことだったのかも知れず、消化できません。 しかしいまはもう、こちらから関係を断ってしまっています。恨まれたりしてもいい、関係を終わりにしたい、それだけでした。
「なぜはっきりNOと言えないのか」と不思議に思われるかも知れませんが、それはこうしたタイプの接触の多くが、依存(対象の美化)→攻撃(価値の反転とこき下ろし)→執着(欲求のコントロールが効かない状態)と同じような経過を辿るのをいくつも経験してきたためです。嫌がらせに転化して実害が出るようになるケースもあります。
そうならないように丁寧にご返事すると、どんどん一方的に距離を詰められるので、頭を抱えます。
攻撃も依存も執着も、地方議員のほとんどは秘書などおらずすべて本人が対応するため、被害が大きくなります。
先日、「カスタマーハラスメント」という言葉をニュースで見かけましたが、議員にもこれはあてはまる部分があると感じました。
議員は市民のみなさんから厳しくチェックされるべき立場で、常にご批判を受けるものだというのは当然ですが、「議員には何を言ってもいい」という考えのもと、人格攻撃など誹謗中傷をしたり、我が物のように扱ったりしてこころや生活まで支配しようとするのは間違っていると思います。
私はこの4年間、敵対する党派の人からの直接的な嫌がらせはほとんどなく、むしろ「リベラル」や「左派」「市民派」を名乗る男性たちの一部からの攻撃や依存、異様な執着が酷かったです。地獄のようでした。 世代で一括りにしてはいけませんが、50〜70代の男性が圧倒的に多かったです。
ことし1月末に、一部の元支持者・一部の市民運動家の人による攻撃を引き金に次期統一地方選への挑戦を断念して以後、静かに去ることが良いことだと思っていましたが、こうして書き残したのは新たに政治の世界に挑戦する若い人、そして女性には、私と同じ思いをしてほしくないためです。
どうか私の苦しんだ4年間が無駄にならないようにと祈っています。
私は任期満了後は政治の世界からは引退し、地方選、国政選挙ともに挑戦することはありません(社民党を離れることは考えておらず、一党員としての立場は変わりません)。
いまは、これまで励まし、応援し続けて下さった皆様への感謝と責任を噛みしめ自覚し、残りの任期をしっかりとまっとうし、八王子市民の皆様とのお約束、頂いたご意見とご要望をひとつでも前進させることに責任を持って取り組むのみです。
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11.22 追記
もちろん、上記のような酷い関わり方をする男性ばかりではありません。
この4年間、陰に日向に私を支えて下さったのは、党支部の80代、70代男性の先輩がたです。元都議の植松さん、元市議の大日向さん、「選挙の神様」森崎さん。
また、政治団体の代表を引き受けて下さった竹田さんをはじめとして、推薦人になって下さった永田先生、蓑輪さん、国労八王子の横森書記長ら、党外から優しく力強く見守り支えて下さったかたがたもいらっしゃいます。
これらの方々は、私の大切な恩人です。大切に育てて頂きました。私を認め、導いて下さった先輩がたです。私の心の拠り所でした。この方々の人格の高潔さ、懐の深さを、心から尊敬しています。
特に党支部のお三方には、ご恩ばかりです。この4年間、未熟な私が泣きながら「もうできません」と弱音を吐いた日も、疲れ果てて呆然としていた日も、そっと迎えて下さいました。出馬断念となったときも、「何とかできるのではないか」と何度も知恵を絞って下さいました。言葉に言い表せないほど、感謝しています。
けれども、こうした方々のお支えがあってもなお突破できなかった「佐藤を潰してやりたい人々の力」には抗うことができなかったことを、悔しく情けない気持ちでいます。
私はいつかもう一度、今度は二度と潰されるようなことのないよう時間をかけて準備をします。そして議員という手段ではない別の新しい手段を手にして、必ず社会変革を目指す場に帰って来たいと思っています。
アーカイブとして残したいのであえて全文転載。