【ジェンダー法学会 二日目シンポジウム「メディアとジェンダー」の進行に関して(2)】
12月6日付けの見解(https://www.facebook.com/mayumi.taniguchi.3/posts/2143913278966437)を公表した後に、事実とは異なる情報が拡散され、当初の争点とは異なる「炎上」が生じております。企画責任者/司会進行の立場から、現在拡散されている情報についてご説明及び見解を申し上げます。
まず、当日のMeToo発言において、加害者とされる方の実名が述べられていたことは事実です。しかしながら、そもそもMeToo発言は被害を告発する目的で声をあげるものであり、事実認定の作業と別問題だと理解しています。発言を制止しなかったことは、告発内容を無前提に事実として肯定するものではなく、また、参加者の皆さまもそのような立場で傾聴されていたものと思います。「この場では事実か否かを判断することはできないが」といった断りを司会者が述べなかったことが糾弾に値するとすれば、それについては司会者2名の対応能力の不足としてお詫び申し上げる次第です。ただ、司会者がその種の断りを入れることが、逆にMeToo発言の萎縮へと繋がりかねないことも危惧しています。
次に、MeToo発言の中で「犯行予告」に相当する内容があったというのは誤りです。学術大会における一般公開シンポジウムとはいえ、MeToo発言の内容をどの場面でどこまで公開するかは、発言者ご本人のみが選択できるものと考えます。したがって、会場内での生身のやりとりについて、詳細の発言内容に逐一言及しながらの説明はいたしません。しかしながら、「犯行予告」と拡散されている内容は、発言者のかかえている状況説明に出てきた別々の単語を不用意につなぎ合わせたものです。今回のMeToo発言が訴えかけていたのは、性暴力にかかわる大学組織の対応や人事評価の問題点であり、「犯行予告」と解される発言内容はございませんでした。
重ねて申し上げますが、司会進行として、今回のMeToo発言を制止しなかったことは、間違いではなかったと考えております。その判断の責任は企画責任者/司会進行の谷口真由美と谷口洋幸の両名に帰するものであることを改めて申し述べさせていただきます。
2018年12月24日
谷口真由美(大阪国際大学)・谷口洋幸(金沢大学)
これは苦しいだろ...