自殺について。作家の柳美里が
『両親が桜の木を見て綺麗だねと笑っている時、私は靴の中に入り込んだ小石が足の裏に食い込む感覚の気持ち悪さに夢中で、ただ、桜の白さが憎かった』
という主旨の事を書いていたのだが、「生きてりゃ楽しいことあるよ」が効かない人の世界観ってこれなんだよな
己が被害者であることがアイデンティティになってしまい、あらゆる状況で自分の被害を探し、己の中で他者への憎しみを増幅していくタイプの人間は一定数存在する。
そのような人を救う可能性があるのは、カルト宗教か社会活動になる。どちらも既存の社会に対する攻撃を正当化する理由を与えてくれるからだ。
しかしながら、彼や彼女らが満たされる事は永遠に無く、必然的に永遠に社会の破滅を願う怪物に成り果てるのがオチである。
したがって、残酷な結論ではあるが、彼や彼女らは生まれるべきではなかった。