リベラリズムとは本来「みんな好きにしろ。私も好きに生きる」という道徳的態度だったのだと思うけど、現代のリベラリズムは「私は好きに生きるけど、みんなは私の言うことを聞け」といったエリート主義的な主張に変質している。だから、リベラリズムは世界中で反発を受けているんだろう。
本来のリベラリズムがそのようなものだとすれば、君主道徳をベースにした考え方であったはずだが、どこかのタイミングで奴隷道徳やルサンチマン成分が混入し、弱者が無限の被害者意識を排出する思想に堕してしまった。
しかしながら、被害者意識と報復心、その正当化の為に自分達を特権階級化して合理化するという振る舞いは、ナチスドイツ下のドイツ国民、ロシア革命時の共産主義者、中国の文化大革命時の紅衛兵とその煽動に乗った者達などなど様々な時代・国で観測される人類普遍の行動でしかないという一面もある。