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世界に広がる「地球平面説」 その背景にあるものは?

英ノーサンブリア大で陰謀論の心理学を教えるダニエル・ジョリー氏は「つまるところ、人々は単に世界を理解しようとしているだけだ」と指摘したうえで、「彼らは偏った思考に染まった視線で世界を見ている」と分析する。

「彼らは権力者や強力な組織に対して不信感を抱いているのかもしれない。不信感の対象は政府の場合もあれば、NASAの場合もある。彼らが自分の腑に落ちる証拠に目を向けるとき、こうした世界観が正当化される」とジョリー氏。「この思考回路から抜け出すのは困難だ」

また、人々が陰謀論に引き付けられる理由として社会的な動機をあげる研究者もいる。自分自身や自分が所属する集団に対する肯定的な見方を維持したいという欲望だ。

しかし最も重要な原動力は恐らく、根底にある力と支配への欲求だろう。「人々は安心感と信頼感を求めている」(英研究者)。そして力は知識から生まれる。それがどれだけ疑わしい知識であろうと関係ない。