/note/social

マガジン限定記事vol.97「千田『論文』をめぐり、フェミニズムに走る亀裂」

件の千田先生の論文に対する白饅頭尊師の追い討ち。

「千田有紀が旧来のフェミニストたちと決別し、TERF的な論調への理解や和解を示したいし、その支持者を募りたい」という意図があったと踏まえれば、不明瞭で不可解な文章の意味が通ってくる。

――結論を最初に行ってしまうと「(アカデミック・)フェミニストは、近頃ますます顕著になってきている『トランス差別フェミニスト』を、フェミニスト自身から生じた問題ではないものとして切断処理したい」と考えているからだ。

①「トランスフォビアの原因としてミサンドリーがあるという指摘は、必ずしもフェミニズム理論の責任として説明されるべきではなく、むしろ『男性(という記号性)』にそのようなネガティブな価値が広まってしまったことの結果として考えるべきだ。」

②「その結果は、これまで女性を攻撃し差別してきた男性自身の責任であるのだから、現在社会的に問題になっている『差別されるトランス女』は、フェミニストのミサンドリーではなく男性による女性差別の被害者なのだ。そのことを理解しないで、『トランス差別はフェミニストたちの差別!』などと、まずこちらに批判を向けようとするのはお門違いだ。」

TERFやTERF擁護派のフェミニストはまさしく悪辣な差別主義者だとは思うが、しかしTERFを批判するフェミニストも「自分たちの責任を回避すること」の方を、トランス差別の被害者擁護よりも優先している偽善者のようにも見える。