論文は、閻氏の宣言するような「科学的な証拠」は明確に存在しない考える中川さん。“人工説”については更にこのように話す。
「科学的に『ない』ことを証明することはほぼ不可能で、人工的に作っていないというのはまさに“悪魔の証明”。どのような証拠を示しても100%ないとは言い切れない。従って、この論文を否定しても、それは新型コロナウイルスの人工合成説そのものの否定にはならない」
中川さんは、論文全体への印象を次のようにまとめる。
「荒唐無稽なことをここまで一生懸命に書くのは、一体どんなモチベーションがあるのだろうか。科学的な議論ではなく、政治的な議論をしたがっている論文に思える」