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除名コピーライター長谷川哲士の不正の噂

「数年前に不正行為によりTCCを除名となったあるコピーライター」とは、ぼくのことだ。今年の2月に同僚のデザイナーにTCC賞というコピーの賞への応募を勧めたら、応募規定違反で応募無効になった。

こういう悪そうなことの告発は、とても拡散される。賞や団体について知らなくても、どういう事実があったのかはわからなくても、「不正」や「失格」や「除名」という言葉の印象が強く残り、悪そうだという雰囲気だけで人は拡散する。SNSの言葉が芸能人を自殺に追い込むニュースを見ながら、自分の指先が誰かをビルから突き落とすことは想像しない。

「ぼくが書いたコピーをデザイナーが書いたものとして応募した」と思われてるが、コピーを誰が書いたかを決めるのはとても難しい。例として、賞への応募を勧めたこの広告の制作過程を書いてみる。(この他に3つ応募を勧めたがクライアント名をなるべく出したくないので制作過程を書くのはコレだけにする)

(中略)

……などなど、「誰が書いたか」を決めるのが難しいケースは多々ある。まぁ大前提として、広告を見る人にとってはコピーを誰が書いたかなんてどうでもいい話。実績紹介や賞のスタッフクレジットなども、制作メンバー内で同意がとれていれば問題ないくらいの認識だった。余談だが「本当は下請けの制作会社の人がつくった広告なのに、代理店の人が自分がやった仕事にする」というような問題もある。業界の人はそっちをもっと問題提起してほしい。

数年前の除名騒動以来、とくにコピーライターの人と名刺交換するのが恐くなった。

「(この人は事件のこと知っているのかな?)」

「(この人はおれのこと問題児だと思ってるのかな?」

代理店の方から「長谷川さんに頼みたいけど制作サイドで拒む人がいる」と言われたこともある。今回の騒動で、より頭がおかしい人だという噂が広がっただろう。騒動の最中に進んでいた仕事で、はてな匿名ダイアリーのリンクを貼って「これが事実であればこんな人とは仕事したくありません」というメールをもらった。運営しているコピーライターのサークルのメンバーも一気に減った。高校の同級生や尊敬している仲間たちと一緒に上場までした会社も、やめることになってしまった。SNSをうまく使って仕事を増やしてきた人間が、SNSで殺されてゆく。

ふーむ

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