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なんで学歴とか役職によってできる仕事の範囲が違うんだしょうかと高校生に問われて知り合いの回答が秀逸すぎる

親戚の子供が意識高いのか、そういう集まりを作って大人に世の中のこと聞いてみようみたいな課題あるから協力してほしいと言われて知り合いと一緒に来ていた

増田の好きそうな意識高い系とかにちょっとハマってそうな背伸びしたい年頃な高校生の男女たちが集まって熱心に質問していたのだが、どうも堀〇とかは〇ちゅうとかにかぶれた女子校生が

「どうしてで学歴とか役職によってできる仕事の範囲が違うんだしょうか、欧米の雇用形態みたいにとりあえずやらせてみなければわからないんじゃないですか?」と質問をしていた

他の高校生もこれは気になるのか、似たような質問が飛んだ

「格差社会が広がるだけでチャンスが平等じゃないのはおかしいと思います」とか「起業が奨励されているのにそれはノウハウを不当に独占しているのではないでしょうか」といったもので

賛同して回答を期待していた、彼ら彼女らとしては、やっぱり気になるし自分の問題の中なのだろう

そこで知り合いがこう答えた

「例えば、私は商社みたいな感じで、企画や制度設計をしてビジネスモデルやスキームを作って実務を整えてはじめてみて、利益を上げたり実績を作ったりしている、みんなが想像するやりたい大きな仕事、というのをしています。とても難しいものです、才能があれば特に知識やコミュニケーション能力もなく簡単にできる人もいるのかもしれません、でも才能だけでそういったことをさせるのは危険なのです。

キミたちが生まれる前には、オウム真理教という団体がそういった才能と学識だけしか持っていなかった若者に、同じスキームをさせることにより、サリンという軍事用の毒ガスを作り、スパイ組織の真似事を作って有名人を誘拐して暗殺したり、警察に攻撃を仕掛けたりしました、これと同じことで、ある程度学歴や役職があり、社会でしっかりと経験を積んで善悪や常識の判断ができると信用と信頼に値するから、大きな仕事を任せてもらえるのです。

先ほど述べたように、諜報員の仕事や、毒ガスを作るだけならば、大学を出たり政府のちゃんとした組織で訓練や試験を受けなくても、始められるのかもしれませんが、その業界の慣習や法律がわからないのであれば、テロリストや犯罪者と全く同じことをしてしまうのです。」

女子高生たちは腑に落ちないようで「でもそれは想像もできないような極論じゃないですか」といった、当然俺も思った、しかしわかりやすく落とし込んだ知り合いの回答にみんな聞き入っていた。

「私のしている仕事のノウハウを、目的だけ善悪の判断無しに使えば、どんなことだって大量の被害者が出る形で使えてしまいます。企画や宣伝や根回し、キャンペーン周知を悪用して、私が本気でキミたちに対して性犯罪を犯すために計画を立てて進めてPDCAサイクルを回して騙して来たら、どんな賢い高校生でも見抜けませんし、被害を受けてしまいます。なぜなら子供だからです、オウムはこれをテロに使った結果、プロの警察官でさえテロを未然に防ぐことはできませんでした、同じことです。自衛官や警察官が本気でその能力と経験で悪事をしようとすれば、収拾がつかなくなります、だから厳しく組織でルールを作って管理しているわけです。

わかりかすか?才能があるかもしれないから誰にでもチャンスを与えるということをすれば、社会が成立しないのです。信用や実績や信頼のある、この人なら悪いことはしないだろうという担保が欲しいからこそ、誰にでもできない仕事というのは存在しているのです、そんな言葉を真に受けているのならば、いい人かもしれないからと暴力団員と付き合いますか?体を許しますか?するわけないでしょう、信頼があるとか信用があるということはこういうことです、こればかりは、ちゃんとした努力でなければ得られません」

女子高生たちは絶句していた、俺も少し感心した

子供にもわかりやすく伝えるように考えるって、一番真理が見つかる方法なのかもしれないな

うーん??