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白饅頭日誌:1月23日「共同体のジレンマ」

孤立・疎外・無縁――それらを回避するためには、共同体あるいは中間共同体の再構築が必須であるが、しかしこれらが「包摂」というメリットの裏で併せ持つ「搾取・洗脳・隷属」という特徴を、個人主義や自由主義や人権尊重といった時代精神にすっかり慣れ親しんだ人びとは、すでにそれらを受け入れることができないほど「潔癖」になってしまっている。

このコンフリクトを突き付けられたとき、人びとは「搾取・洗脳・隷属を再評価して、これらの復権をゆるすくらいなら、疎外者・無援者を助けることはあきらめて、引き続き、自由主義的で個人主義的な『快適な社会』を享受する方を選ぼう」――と、暗黙裡に合意する。

これこそが、現代社会が抱える「共同体のジレンマ」である。