ニュース - マイナンバーカード管理システムの不具合、J-LISが障害原因を特定:ITproより
原因の1つは、暗号化・復号化を担う「耐タンパ装置」からのデータをCPUの各コアで処理している最中に起きていたという。それによると、「ハードウェア監視ツールからCPUへの状態確認が行われ、同一コアで処理されると、CPUではハードウェア監視ツールへの対応のみが行われて、CPUでの処理結果が耐タンパ装置に返答されない」という現象が発生したという。その結果、業務アプリケーション側から見ると、耐タンパ装置が応答しないことになっていたという(図2)。
そのためCPUでのデータ処理中に「ハードウェア監視ツールからの状態確認が行われても、CPUでのデータ処理結果を耐タンパ装置に正しく返答をするように修正」をしたという。
一方、カード管理システムは障害とは別に、自治体の統合端末からのアクセス集中によってデータの処理が大幅に遅延して接続しにくい状態が継続した。原因としては、処理実行時の処理名(スレッド名)を再利用しているため、「通信の連続が途切れないことにより、スレッド名が累積的に長くなり、ログファイルへの出力処理に時間を要していた」という。そのため2月26日に「スレッドの命名ルールを変更し、処理名の長さを短くすることで処理の高速化を実施」したという。
また、処理を実行するためのメモリー容量に比べて大量の通信を処理しなければならなくなり、処理時間が多くかかるようになったため、3月11日にカード管理業務サーバーのメモリー割り当て量を「512MBから2GB(4倍)に拡張した」という。
512MBとな。