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発端の生徒告発はうそ 風刺画の授業、実は欠席―昨年10月の仏教諭殺害テロ

パリ近郊の中学校で昨年10月、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を授業の教材にしたサミュエル・パティ教諭=当時(47)=が首を切られて殺害された事件で、発端となった女子生徒の告発が虚偽だったことがフランスの報道で明らかになった。「優しい先生」と評判だった教諭の命を奪うだけでなく、イスラム教徒が多い国々とフランスの対立を招いた虚言に、やりきれない思いが広がっている。

8日付の仏紙パリジャンによれば、女子生徒は問題の授業を欠席していた。しかし、自身の父親に対し、教諭が風刺画を見せる前にイスラム教徒に挙手を求め、教室を出るよう促したと主張。自分はこれに逆らい、2日間の停学処分になったと虚偽の説明を行った。

憤慨した父親は教諭を非難する動画をインターネット上に投稿。これを見た当時18歳のチェチェン系ロシア人の男が犯行に及んだとされる。

同紙によると、女子生徒は昨年11月、父親への話がうそだったと捜査当局に告白した。実際には素行不良による停学だった。「優秀な双子の姉妹と比べられ普段からコンプレックスを抱え、本当の理由を父親に言い出せなかった」と釈明した。

教諭が授業で風刺画を扱ったことは事実だが、イスラム教徒に教室から出るよう促したかは確認されていない。仏メディアによれば、女子生徒は悪意ある告発容疑、父親はテロ殺人の共謀容疑で「本格的な捜査」を受けた。

殺された教師も殺しにいったロシア人も教師をネットに晒した父親も全員彼らなりの正義で動いた結果なの、本当に正義はクソだなという感想しかない。

発端の嘘松ガールは論外だが。