夫「誰が食わせてやってると思ってる!」妻「いや、財産半分私のものです」 五百田達成×原口未緒「離婚しないための心理学」対談(第1回)|こじらせない離婚|ダイヤモンド・オンラインより
原口:女性の「生理的に無理」は、スタンプカードのようなものなんです。靴下が脱ぎっぱなしとか、お風呂からあがって裸でうろうろするとか、そういう些細な「ダメポイント」が少しずつ溜まって、ある時スタンプが最後のマスまで埋まったときに「生理的に無理」となるイメージです。その1つひとつのポイントは、とるに足らないことなんですよね。
原口:熟年離婚を切り出すのは、圧倒的に女性が多いんです。男性にとっては寝耳に水なんでしょうけれど。
五百田:男は言ってくれないとわからない。だから、「何も言われていないんだから不満なんかないだろう」と油断している節があります。
五百田:そう。いちいち口に出して言う必要があるんですよね。女性と違って「察することができない」のが男性なんです。女性同士だと、子どもの頃からお互いの感情を察しあって生きていますが、男性にはその「センサー」がない。だから女性が「こんなこと言わなくてもわかるだろう」と思うことでも、いちいち説明してほしいと思ってしまう。
五百田:男性は会話がなくなってきたことを「気を使わなくていい。むしろ心地よい関係になってきた」と感じてしまう。
原口:逆ですね。家に帰ったときに奥さんが「ねえねえ、聞いて!」「となりの奥さんがさ〜」と、他愛もない話をしているうちは大丈夫。でも、話をしなくなったら、夫に無関心になった証拠です。
原口:論理的に話をされることに慣れていない女性は、理詰めで話をされると、追い詰められた気持ちになりやすいんです。最近、離婚のきっかけで多いのがご主人からの「モラル・ハラスメント」ですが、ご主人のロジカルな話し方に圧迫感を受けて、モラハラだと感じるケースが増えてますね。
原口:傾向として、一度「うちの亭主ってモラハラ?」と思ってしまうと、「あれもひどい。これもひどかった」と記憶が芋づる式につながりやすいんです。
五百田:なるほど。過去の記憶が一瞬で感情に結びついて、終わったことに対して怒ることができるのも女性の特徴ですね。それも、男性からすると理解しがたいことのひとつです。
原口:「誰が食わせてやってると思ってるんだ!」と言っても、法律的に夫が稼いできたお金は夫婦の共同財産です。離婚したときは、そのお金は二人のものになる。
五百田:熟年離婚したとしたら、退職金もきっちり半分持っていかれますよね。
原口:はい。持っていかれます。年金も半分ですよ。お子さんがいれば、親権も持っていかれるかもしれない。
いやー...キツイっす。