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白饅頭日誌:6月18日「居住者、旅行者、出羽守」

出羽守とされる人びとは、自分がお客様として遇されていることにはほとんど気づいていないが、しかし「現地人」として完全に包摂されているわけではないことには自覚している。ひとりの「居住者」としてはやさしく接されているものの、しかし分け隔てのない対等な人としてではなく《よそ向け》の表情を向けられていることに、肌感覚では気づいている。いうなれば「部外者」として扱われていることに、生活の要所要所で感じずにはいられない。

言い知れぬ疎外感やを癒すため、結局は「海外は凄い!」と、自分の生活環境を褒めたたえてくれる日本人が必要になる。海外に去るほどに嫌だったはずの日本社会や日本人に褒めてもらってでも、自己肯定感の代償を得なければならないというのは、あまりに皮肉な光景である。

かなしみ