私はフェミ的思想を持つ中年女だと思う。
中絶禁止の阻止とピル解禁の社会運動をしていた全共闘バリバリの母に育てられ、家に大量にあった上野千鶴子や江原由美子などのリブ書籍を読み、女には経済的自立が何より大切だと思って進路を選んだ。
戸籍婚姻制度に疑問を感じつつ結婚しないまま恋人と30年近く暮らしてた。
たぶん私はフェミニストって言って良いと思う。
それなのに最近ネットで盛り上がったり叩かれたりしてるフェミ議論に全く共感できない。
私は会社では昭和マッチョなおじさんたちと円滑に働くおばさんで、街中でおっぱい大きな女の子のポスター見ても別に腹が立たない。
毎日が生活防衛的で、私の中の社会への怒りが足りてないのかもしれない。
恋人は私が死んだら住む家を失って困るだろうなと思って、昨年法律婚した。親たちと主夫を養う世帯主になってしまって多額の税金控除を受けている。
私が働く会社は古臭くて男権的な組織だけど、そのルールに乗って働いて、部下の産休や時短に悩む上司になった。
制度や社会への怒りを中年の怠惰な人生が上書きしてしまったせいで、もうフェミ議論に共感できないのかな。
何か育った場所を失った感じでソワソワする。
このまま愚かになっていくのが怖いよ。
大学院に入り直して本読みたい。
女性自身による自立を是とするフェミニズムと現在のツイフェミが志向する「いつまでも女の子でいる権利」のフェミニズムが両立するわけがないのだ。