※末尾に追記を付与。
※末尾に追記2(5/7 19:26)、追記3(5/8 01:45)を付与。
※追記3のリンク先に追記4(5/8 9:21)を付与
※園子音氏に関する一部表現を修正。週刊誌報道を認めての謝罪ではないと判断したため。こちらで係争中と見られる件の善悪についての判断をするのは不適切と判断し、関連する記述は削除した。(5/8)
何故、フェミニストの中では「たわわ」がNGで、園子温は"無罪"(論じる必要がない対象)なのか?何故、オタクがバッシング対象で、ホストは共感の対象なのか?フェミニストの性質の中にその答えが眠っている。
「フェミニストの活動家達には、何故こんなに一貫性が無いのか???」
こんな事を一度でも思った事のある方は、少なく無いのでは無いか。
■フェミニズムの不思議
何故、フェミニストは、実際の被害者が居ない「たわわ」にお熱になるのに、被害者と称する女性からの訴えが週刊誌に載った園子温にはさほど関心を示さないのだろうか。
何故、フェミニストは、「海、似合って無いね」動画における反応のようにインドア派の男性(というかオタク)への蔑視を隠しもしない一方で、実際に女性を搾取するホストに対しては、さほど怒りの声を上げず丁重に扱ってしまうのだろうか。
何故、成人指定でも無いお色気漫画のゾーニングを強く求める一方で、BLに対するゾーニングに抵抗し自由を求めてしまうフェミニストが出て来てしまうのだろうか。
その背景には共通のパターンを確認する事が出来る。
そのパターンについて、ここから解説する。
フェミニスト諸兄は、胸に手を当てながら読んで頂き、自分に当てはまる点について、「アップデート」する事は出来ないか、じっくりと考えてみてほしい。
■フェミニストの論理は「〜だから、ダメ」ばかり
フェミニストは、「〜だから、ダメ」というタイプの論理を多用する。
「性的魅力を強調するから、ダメ」
「性差別的だから、ダメ」
「○○な表象が含まれているから、ダメ」
「公共の場に相応しくないから、ダメ」
フェミニストが火をつける炎上は、基本、この論理のタイプで起きる。
一方、フェミニストは「〜だから、良い」というタイプの論理を使用する事については慎重だ。
「男と女が制度上同等であるから、良い」
「女性の積極的登用があるから、良い」
「男性が育児に参加するから、良い」
この論理を使用する場合、フェミニストでなくても言える以上の結論となる事は、あまりない。「性的表象」のような妙なフェミニスト用語を使うケースは滅多に見ない。誰もが「そりゃそうだ」と思えるレベルの、ある意味無意味な内容の時に、好んでこの論理を使う事になる。
これはどういう事を意味するのか。
■フェミニズムは良し悪しの線引きに向き合わない
フェミニズムは「何が良いのか」「何がダメなのか」という事の境界線をきっちり引くことに、正面から向き合っていない、ということだ。
そして、境界線がないが故に、個々の事象に対する良し悪しの判断が、個々のフェミニストに内在する、明確な境界線のない嫌悪の反応(つまりは「お気持ち」)に委ねられてしまう事になる。
「一人一派」と言う表現は、その現状を言い換えているだけに過ぎない。
次の論戦を見てみよう。
- CDB VS 小宮先生 金曜日のたわわ(UNWomen本部の日経新聞社への抗議をめぐる論戦)
https://togetter.com/li/1873195
この議論で最も重要な指摘はCDB氏による以下のコメントである。
小宮先生は『まずUN WOMENの主張を理解せよ』と仰いました。なので、『UNWは広告表象を問題にしており、表現を修正すれば掲載可能である』と主張していると解釈されるのか、それともUNWは作品そのものが広告掲載に不適切であると主張している』と解釈されたのか、小宮先生の解釈を伺っています。
「たわわ」の広告表象が問題であるのか、作品が問題であるのか、という質問である。小宮氏はこれに直接回答する事を避けている。
小宮氏を少し擁護すると、これは小宮氏でなくとも回答が困難な問いであろう。何故なら、UN WOMAN側がどちらの解釈が適切なのかを提示していないからだ。そもそもフェミニズムが、この場合にどう判断するかという線引きに十分に向き合ってこなかったのだから、小宮氏にはどちらとも言えないのである。
■フェミニストの理屈はいつも後付け
UN WOMANのコメントがなければ解釈が出来ない、という構造は興味深い。つまり、結論が先にあって、その理論付けは後から行う、と言う実態を示唆しているからである。
多くのフェミニストの主張では、個々の事象に対して、それを許すか許さないか、についての個人の無意識的なバイアスに基づく判断が先にある。そこから理屈が逆算される形で構築されるのである。
最近、「当事者性がある人が批判するべき」「当事者性がなくても批判できるべき」と、シチュエーションによって主張が安定しない論者が話題になった。
理由は簡単で、その場その場で結論から後付けで理屈を構築しているからである。
シチュエーションによって、議論の構造と前提が異なるため、その場で自分に都合の良い形(言い換えると「お気持ち」)で論理を組む事になる。結果として、ダブルスタンダードな主張が散見される事になる。
■フェミニストは自分のジェンダー観に鈍感
良し悪しに関する客観的な物差しの不在はまた、男性に向ける物差しを自分に適用しないように巧妙にサボる事も可能にする。
「海、似合ってないね」という例の動画を見れば、これがジェンダー的にかなり多くの要求を男性に課している事は間違いない(性別を逆にして、スタイルの悪い女性に「海、似合ってないね」と言ったら大炎上するのは、火を見るよりも明らか)。しかし、何人かのフェミニストはこの動画を絶賛した。
それは、彼女らが自身の中にジェンダーについての規範をインストールしてこなかった事を強く示唆している。言い換えると、相手に求める厳しさを自分に適用していない、という事である。
「たわわ」や「宇崎ちゃん」に怒りながら、BLの不健全図書扱いに怒るフェミニストもまた、非常にわかりやすい例である。男女間で別の基準を適用することの狡さを、本人の中で言い訳をしながら共存させてしまっているのである。
■フェミニストは自分を省みない
フェミニストは、ダブルスタンダードと言われても意に解さない。
自分が悪者になりうるような基準を、そもそも自分の中に持たない(もしくは言い訳、という形でパッチを当てる)事で、「自分がおかしいのではないか」と懐疑心を持たなくても済む、という構造があるからである。
なので、フェミニストが自分が責められた時によく使うロジックは、「それには当たらない(だから自分は悪くない)」である。常に自分は(何やかやと言い訳をして)安全地帯にいることになっているのだ。
私見だが、
この文章を読んだフェミニストは恐らく「これは、きちんと書けていない。だから自分の話では無い」と矮小化するか、「この論理は破綻している。だから認める必要はない」と全てを排除するか、の大きく2つの類型に向かうのではないか、と予想している。
フェミニストの一部に非常に性格の悪い人間が居る。多分本人は気づいていないだろうが、周囲からは丸わかりである。これはフェミニズムが他責型の人間にとって居心地が良い構造にあることと無縁ではないだろう。
■フェミニストは自分の行動に責任を取らない
フェミニストは行動を起こした結果がどうなろうと、その事にはあまり関心を持たないし、結果に責任を取ろうともしない。ましてや「これはやり過ぎたのでは?」と思う事もない。
オープンレターの件が良い例である。
- 「女性差別的な文化を脱するために」と言いながら、特定の人物を名指しで批判する。その結果として、批判された人間が失職しても、当然のことと見做し、気にしない。
- 賛同人の登録については、気に入らない人間を排除しつつ、登録情報の正当性はまともにチェックしない。
- 賛同人に虚偽の登録がされてしまった問題について、責任を取る人間が誰も現れなかった。
最後の点が特に問題だ。
大量の人間を集めて、一人の人間を徹底的に糾弾するほど、社会的に強いメッセージを発している。にも関わらず、問題が起きても、誰も責任者が出てこない。これはあまりに情けない話で、呆れている。何故フェミニストはこんなにも無責任な人間の集まりなのだろうか?
■フェミニストには権威主義者が多い
オープンレターでもう一つ興味深いのは、「教授」などの肩書きをとても重要視している事だ。単なる署名であれば肩書きは不要であるはず。肩書きをつける事で権威を付けて相手を攻撃しようと言う意図を読み取る事ができる。
たわわの件でも「UN WOMAN」が日経新聞に抗議するというアクションが取られている。
演繹的な議論を嫌う性質と、結論ありきの権威主義は相性が良いといえば言い過ぎだろうか?
この文を読んで、「アカデミックなバックグラウンドを持つ人物かどうか確認出来ないからダメ」と考えるならば、それはつまり権威主義の病が膏肓に入っていると言えるだろう。
■まとめと提言
以下、フェミニスト・フェミニズムの特徴をまとめてみる。
- フェミニストの論理は「〜だから、ダメ」ばかり
- フェミニズムは良し悪しの線引きに向き合わない
- フェミニストの理屈はいつも後付け
- フェミニストは自分のジェンダー観に鈍感
- フェミニストは自分を省みない
- フェミニストは自分の行動に責任を取らない
- フェミニストには権威主義者が多い
フェミニストは自分を省みないので、まともにこれを読まない人間がきっと多数だろうが、フェミニストでなければ首肯する点が多いのではないか。
また、上記の逆になるように行動するようなフェミニストは健全であるとも言える。皮肉ではなく、そのようなフェミニストであれば全力で応援したい。
他者にばかりアップデートを求めるフェミニストに自らのアップデートが出来るとは到底思えないが、実現すれば結果としてもっとジェンダー的にフェアな状況が生まれるように思える。
若い世代でフェミニズム離れが進むのは、こういうフェミニスト・フェミニズムの(卑怯な)特性に嫌気が差している部分も大きいと考えるからだ。
■追記
面白いなー。園子温への対応の話以外にも一貫性の無さを取り上げているのだけど、園子温の件を否定できれば俺無罪!!という感じのブコメが多くて興味深い。通底するテーマは批判するかしないかに関する基準の無さ、一貫性のなさだよ。園子温に対する考え方をちょろっと批判した、という程度では揺らがない部分。
BL無罪の人なんて、フェミニストの矛盾を体現するようなアクションだったけど、そこには全く目を向けない。まー、フェミニストは、自分に問題があるかもしれない、という論理は受け入れ無いということが良くわかる。
■追記2
lacucaracha:
無罪なんて言ってるひと見たことないが、単に『100%有罪なので語るべきものがない』だけでは。
有罪だから語るべきものがない、って不思議な論理だね。UN WOMANが、園子温(や榊秀雄)のような現在進行形の問題よりも先に、たわわのように複雑な議論が必要な事象を糾弾したのは何故?
cinefuk:
園子温を批判しないフェミニストなんか、僕の少ない観測範囲にはいなかったけどな。
「女性差別的な文化を脱するために」と、特定の人間を貶めるためにフェミニストが結集し、オープンレターを叩きつけ、失職に追い込んだのと比べると、今回は弱々しいですね。名指しでないオープンレターぐらいはあってもよかった。
(女性原作者のオープンレターをフェミニストの手柄にするような下衆しぐさはしませんよね?)
「たわわ」との違いは、園を免罪しようとする擁護が出なかったからでは。炎上案件は、フェミの批判より反フェミが盛り上げてる印象
たわわには反論すべき論理もあるけど、それ故に炎上の責任を負わされる、という構造があるのであれば、それは容認していいの?
ウクライナが抵抗したから戦争が激しくなった、みたいな論理ですよ、それ。
todomadrid:
園子温を支持しているフェミニストなんて存在するの?そしてそもそも、広告のバッシングは広告主や媒体、もしくは痴漢をバッシングしているのであって、オタクをバッシングしてるわけじゃないので勘違いでは。
何で「園子温を支持している」にすり替えてるんだよ。こういうフェミニズムの卑怯さの構造を説明したんだからしっかり読め。
フェミニストのオタクバッシングは結構見苦しいものがあるので、これも話をすり替えないように。だから、たわわと園子温事案の熱量の差は何だよ?という話をしている。
kohgethu:
誰が性的加害やらかした映画監督どもを無罪と言ってるんだ?奴らは粛々と社会的制裁を受けてるし騒がなくても罰せられている真っ最中なので騒ぐ必要が全く無い。もしも当人が足掻いたならたわわレベルに炎上するよ。
当人が足掻いたならたわわレベルに炎上する?本当に?
https://www.jprime.jp/articles/-/23703
Domino-R:
主語が大きいとも違うが、この「オレは他者を語れる」という自信は一体どこからくるのだろうか?
やりたかったのは、フェミニストの不誠実さの見える化。
一昔前に、一部の女性が自分はフェミニストをやめたと、怒りながらに距離を置くのを見ていたが、理由が分からなかったんだな。
フェミニストとの議論を通じて気付いたのは、フェミニストの立論が場当たり的で、論理がなく、端的に不誠実だという事。何故か自己中心的で、話のすり替えに余念がないクズが多くて、腹が立つ事がやたら多いんだよ。
それを単に整理整頓したかっただけ。
フェミニストは、ツイフェミに限らず、例えば立憲民主の中で、まともな議論を尽くさずに議員を辞職させたりしている。害悪が大きくなるばかりじゃん。その構造がクリアでなかったので、まず見える化をしようとして書いた。
- フェミニストの論理は「〜だから、ダメ」ばかり
- フェミニズムは良し悪しの線引きに向き合わない
- フェミニストの理屈はいつも後付け
- フェミニストは自分のジェンダー観に鈍感
- フェミニストは自分を省みない
- フェミニストは自分の行動に責任を取らない
- フェミニストには権威主義者が多い
今回まとめた特徴に合致しないフェミニスト、ほんと見つからないね。居たら連れてきてよ。1人でも居ます?
■追記3
こっちに移動
■追記3
文字数制限の都合により2つめのエントリに移動した。
※園子音氏に関する一部表現を修正。週刊誌報道を認めての謝罪ではないと判断したため。こちらで係争中と見られる件の善悪についての判断をするのは不適切と判断し、一部の記述を修正・削除した。(5/8)
nori__3:
ツイフェミとかはフェミニズムとは区別すべきだと思うのだが、全うなフェミニストの方々はどう思ってんですかね…?フェミニズムを貶めてるとは思ってないのだろうか
「全うなフェミニスト」が別にいると思ってたけど、ツイフェミ以外にもダメなフェミニストが多い事がわかってきたので、まとめて扱ってるよ。完全にイコールではないようだけど、思っていた以上には地続き。
例えば、件のフェミ議連は所謂ツイフェミでは無いはずだけど、あの有様でしょ。
kaerufrog0033:
それ言うなら表自戦士が宗教2世漫画スルーに見えるのは?
フェミニストの話してるんだから、表自戦士に話逸らすなよ?フェミニストの悪い癖だぞ。
aquatofana:
園子温が不起訴になったらフェミニズムもブチ切れると思うが、っていうか既にブチ切れてるが司法で裁かれると判断してるだけだな。/結局この増田は自分に都合よく愚かな脳内フェミという創作を信じちゃってるのよな
え?
起訴されることが決まったの?????いつ?????🤣🤣🤣
流石に嘘はまずいと思うよー。
あと、脳内フェミって書いてるけど、実はさりげなく実在の事例ベースで内容が構築されている箇所が多いので、自分のバイアスが出てこないように、客観的に読むと良いと思う!ちょっと長めの日本語の文章だけど、読み慣れてなくて辛いのならがんばってね!
slowlypanda:
無罪とまではいかないだろが熱量の違いは明白なんだよな。なんであんなに問題視するのか。 追記 ハフポストはなぜ取り上げないの?
凄いよね。ほんと。
コンプライアンス的にセーフな部分に限っても、「この監督の男尊女卑的なカルチャーに怒らないで、たわわに怒るの???」って思うもんな。
たわわへの怒りが異常過ぎるんだよ。そして、それが正常なレベルの怒りなのかどうか、フェミニストは自分で判断できないんだよ。判断する物差しがないから。
toro-chan:
「まともにこれを読まない人間がきっと多数」ほんとそれ。自分を被害者だと思い込み、関係ない「たわわ」だけ非難する。どう考えても望まない妊娠を増やし、不幸を産むホストの方が圧倒的に害悪なのにそちらは無視
でしょ。
園子温の話に矮小化すれば、まともに読まなくていいし、自分に向き合わなくていい、と考えるの、本当に典型的なフェミニスト仕草なんだよね。だから、本稿ではその説明に手間をかけたの。で、書いた通りになったんだよね。本論で書いた通りにダメな人たちなんだね、フェミニストって。
murlock :
本文読んで園の部分だけ反発あるだろうな―と思ったら上位米見事にその一点突破で草
草。
というか、
フェミニズムは自分を省みない
のサンプルが多過ぎてもはや大草原。
uesim:
増田は箇条書きになってるフェミニスト・フェミニズムの特徴とかの部分の「フェミニスト」を「俺」に変えてもう一回読み直したら自分自身を見つめ直す良い機会になりそう
で、お前は見つめ直すんだよな?フェミニストは相手に要求して自分は対応しない、というクソムーブが目立つので、是非アップデートして頂きたい。
フェミニストに対して怒っているポイントの一つに
フェミニストは自分のジェンダー観に鈍感
があるんだよ。
人にジェンダー規範の押し付けよくないと言っている人間が、ど真ん中ストレートの押し付けやってるのを見た時の情けない気持ちといったらない。
あれ、自分はなんで今まで丁寧にジェンダー扱ってきたんだろう、って心底情けない気分になったよ。フェミニスト名乗る奴らがこんなに堕落していたなんて、ってな。お前も堕落してるのかい?
tekmak:
今フェミニストの部分を増田に置換して読んでみてる。
お前もまず自分のことを振り返れよ。
フェミニズムは他の界隈と比べてもちょっと自省のしなさがハイアベレージなんだよ。
■追記4
この日記へのコメントは興味深いな。
https://anond.hatelabo.jp/20220507222410
ちなみに自分の書いたエントリじゃないよこれ。
そもそも自分でツイフェミ、と言うのは自分でネトウヨ、と言うようなもの。この辺りに自分はリアリティを感じない。
あと、自分のエントリでは、フェミニストは自分のジェンダー観に鈍感だ、と主張している。
この「ツイフェミ」の視点で文章書くには、自分のジェンダー観を客観視する必要があるけど、大半のフェミニストにはそれは無理ではないかな。
thongirl:
id:entry:4719207127563580834 で藁人形扱いされて失笑された悔しさから自力で出来の悪い藁人形を作り、できが悪いなりに楽しく遊べてプライドも回復したようなのでそれで攻撃性を少しでも落ち着かせてほしい
藁人形作って相手叩いてるのはお前。相手の攻撃性を揶揄しているのに、自分の攻撃性に無自覚、というところが既に救いようが無い。