/note/tech

2019年9月24日 「彼をやめさせなければ我々の関係は終わり」―ストールマン退任を迫ったGNOMEからのメッセージ

ストールマンは自身の友人でMIT CASLの設立者であった故マービン・ミンスキーがエプスタインの斡旋で未成年者と性交渉を行ったことをかばい,当時17歳の被害女性について「自分から喜んで求めに応じた」とメールで発言,世界中から多大な批判を浴びた。

結局,ストールマンはMcGovernのブログ公開とほぼ同時に辞任を発表することになる。これまでのストールマンの功績から彼を神格化に近いかたちで崇拝する人々も多いが,一方でソフトウェアライセンスに対するその苛烈すぎるスタンスを嫌悪する向きも少なくない。今回の一連の発言は,ストールマンの退場を望んできた人々にとって完全に一線を越えた,時代の流れに反する内容であり,FSFも辞任を認めざるを得なかったようだ。ストールマンであろうと誰であろうと,開発者が他人を侮辱する発言や態度を取ることは許されない時代であることを如実に示した事件だったといえるだろう。