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Fedora/CentOS Stream/CentOS/RHELの関係性

CentOS Streamは、RHELの将来のマイナーリリース*1を想定した、RHELの開発ブランチのSnapshotとして提供されます。2020年7月時点ではRHEL8のみが対象となっています。これによりRHELのPublic Betaがリリースされるより先に、将来のマイナーリリースに対してコミュニティのユーザや開発者が無料でアクセスできるようになります。これは、Red HatによるIndependent Software Vendor (ISV)やIndependent Hardware Vendor (IHV)などに対してのソフトウェア/ハードウェア認定を取得しやすくなるような開発支援の1つとなります。CentOS StreamはFedoraやRHELと同様にRed Hat Bugzillaによりバグ追跡や修正リクエストを管理しますので、ISVやIHVがCentOS Streamを使って開発や自動テストを行った結果のフィードバックをBugzillaに登録し、Red Hatがそのフィードバックを適宜RHELに取り込んでRHELの最新のマイナーリリースとして提供する、といったエコシステムな開発モデルを構築しやすくなります。

CentOS Streamが誕生する前は、CentOS Projectを介してRHELに直接修正リクエストを投げる方法がなかったため、RHELのDownstreamであるCentOSで問題が見つかった場合、UpstreamであるOSSプロジェクトに修正依頼し、それを取り込んだRHELの修正が提供され、さらにそれをベースとしたCentOSの修正がリリースされるまで待たなくてはいけませんでした。CentOS Streamによって直接RHELに対して修正リクエストを投げるパスが増えたため、問題の修正対応が早くなるというメリットも生まれています。

ふむふむ