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エンジニアをしていると、世間には「面倒な手続きほど価値がある」と考える人が、けっこういるとわかる。

・そもそも、「現状のフローはまともに動かないシステム用の間に合わせのもの」という認識が現場の誰にもなく、「誤りを防ぐための丁寧で価値のあるチェック体制」だと認識されていた

・今のフローを考案した人がリスペクトされていて、そのフローが神聖視されていた

・現状のシステムで複雑な仕事を丁寧に回せる人が評価されてリーダーになっていて、その人が今のフローを変えることを望まなかった

・経営層は「システムがまともに動かない」という問題は把握していたものの、具体的にどんなフローが走っているかは理解していなかった

・現状のフローに「これおかしいだろ」と思ってそう指摘する人もいたが、そういう人たちは「面倒なタスクを嫌う怠惰な人たち」とみなされて冷遇されるか、あるいは既に退職していた

で、我々がヒアリングしたのがまさにその、「今のフローを丁寧に回すことで評価されたリーダー」だったので、フローを変えられること自体を拒絶されてしまった、という話なんですよ。

そのリーダーさんにしてみれば、今のタスクをきちんと回すだけで自分は十分評価されるし、フローが変わったらその後どう成果を出せばいいか分からない、ということで、一種の抵抗勢力になっていたみたいなんです。

こういう闇が深い話、まれによくある