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プロダクトマネジメントの罠「ビルドトラップ」とは? アジャイルや組織改革の専門家、吉羽龍太郎氏が解説

アウトプットは「人や機械、組織が作ったものの『かたまり』や『量』を示すもの」。プロダクト開発におけるアウトプットとは、リリースしたプロダクトの機能やこなしたタスク、書いたコードの量ということになる。

アウトカムはアウトプットを受けて発生したものである。例えば顧客が抱える問題の解決や行動の変容を指す。そしてアウトカムから生まれた組織に与えたビジネス的、金銭的な影響をインパクトという。

つまりプロダクトマネジメントで最も重要なのは「アウトプットではなく、顧客が抱える問題を解決し、ビジネス的な成果、インパクトを与えること。アウトプットに偏重すると、リリース自体をゴールと捉えてしまうことが多くなるので要注意です」と吉羽氏は指摘する。

ビルドトラップに陥っているかどうかを見分けるにはどうすればよいのか。以下がビルドトラップの兆候であると吉羽氏は7つのケースを挙げた。

  • 約束されたロードマップ、長すぎるバックログ
  • 競合他社との機能比較
  • 必要性のわからない機能
  • 生産性やベロシティに対する課題ばかりが表出
  • ステークホルダーの干渉
  • 権限のないプロダクトチーム、意思のないプロダクトチーム
  • 役に立たないKPI

ビルドトラップを防ぐ7つの対処方法

  • (1)適切なプロダクトマネージャーを据える
  • (2)適切なチーム構成にする
  • (3)適切な戦略を組織に行き渡らせる
  • (4)ソリューションの前に問題を理解する
  • (5)ソリューションを探索する
  • (6)適切な指標を定めて活用する
  • (7)組織をプロダクト主導にする