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COCOA不具合放置の遠因か、開発ベンダー選定で繰り返された「丸投げ」の実態

現在の体制は、厚労省と発注先ベンダーの両方が問題を抱えている。ただ原因を究明するならば、厚労省の前任者らが関わっていた発注プロセスが最善だったのかという点まで踏み込んで検証すべきだ。

というのも厚労省の説明や関係者の話を総合すると、厚労省は発注当初、接触確認アプリに十分な知見がないベンダーや、開発グループを公平に選べない立場にあったベンダーに実質的にベンダー選考を委ねていたからだ。新型コロナ禍でリリースを急いだとは言え、「技術や開発体制の優劣で開発ベンダーを選ぶ」という選択肢を放棄したことが、現在まで続くバグの遠因になった可能性がある。

開発費の流れはこうだ。厚労省はHER-SYSで確保した予算9億4000万円(2020年度第1次補正予算時点)の一部を振り分ける形で、COCOAの開発をパーソルP&Tに発注した。パーソルP&Tはそのうち1615万円をエムティーアイに支払う契約を結んだ。ただし契約当初は保守開発でなく主にユーザーサポート業務を想定したものだった。

有料の2ページ目が本番らしいが、別に契約したくはないしなぁ