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決着したと思われていたSCO・Linux論争が再燃

筆者には、SCO GroupがIBMに対して起こした、IBMがUNIXのソースコードを違法にコピーしてLinuxで使用したと主張する訴訟について17年以上に渡って取材を行ってきた。この訴訟やその関連訴訟については、これまでに500本以上の記事を書いてきた。筆者はこの問題は既に終わり、過去のものになったと思っていた。しかしその考えは間違っていた。2011年にSCOのUNIX製品と知的財産を買収したXinuosが、IBMとRed Hatを相手に「Xinuosのソフトウェアコードを違法にコピーして自社のサーバーOSに使用した」と主張して訴訟を起こしたのだ。

UnXis(現在は社名がXinuosに変更されている)は当時、SCOが行っていた無意味な訴訟には関心がないと明言していた。2016年には、同社の最高経営責任者(CEO)であるSean Snyder氏が「私たちはSCOではない。私たちは投資者として製品を買収しただけだ。IBMに対して訴訟を起こす権利を買収したわけではないし、それには全く関心がない」と述べている。

しかし今や、同社は苦境に立たされているようだ。Snyder氏は「当社の『OpenServer 10』のようなFreeBSDベースのシステムは、市場から排除されてしまっている」と述べている。

現在のSnyder氏は公式声明の中で、「本件はXinuosと当社の知的財産の盗難に関するものだが、消費者や競合他社、オープンソースコミュニティー、そしてイノベーションそのものに損害を与えた市場操作に関するものでもある」と主張している。

IBMの広報担当者であるDoug Shelton氏は、これに対して「Xinuosの著作権に関する主張は、破産に至って同社に著作権を売却した先行者の陳腐な主張を焼き直したものであり、無価値な議論だ。IBMと世界最大のオープンソース企業であるRed Hatに対して提起されたXinuosの反トラスト法に関する申し立ても、同様に論理的ではない」と反論している。

実に見苦しい