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COCOAの総括(オープンソースコミュニティとして) · Issue #1144 · cocoa-mhlw/cocoa

これはオープンソースプロジェクトあるあるだと思いますが、コントリビューターの方からもらう大きめのIssueに、最初から過不足無く情報が整っていることなんてほとんどありません。それ自体は当たり前のことです。ここで言いたいのは、Issueをもらった後、対話によって「なにがしたいのか」「どう変えるのか」を突き詰めていく課程が当然に必要になるということです。

しかし、取り込むかどうかわからないものの話を進めて、コントリビューターの時間を使ってもらって議論を深めて、やっぱり行政内で検討した結果駄目でした。というのは、ぼくとしては進められませんでした。

結果として大きめのIssueがほとんど処理できず、小さなIssueやPull Requestのみを取り込むという、言ってみればスケールの小さな活動に終始してしまったのが、ぼくの大きな反省です。

しかし、行政内での人の入れ替わりが激しい。最長でも2年ほどで異動するのが普通だそうです。意思決定者と聞いているポジションで着任したと聞いてから、一度も挨拶しないまま離任した人も居ます。そのような状況ですから、引き継ぎがあるとは言え、オープンソースコミュニティへの信頼は定期的にリセットされた状態になっていると個人的には感じています。

接触確認アプリ「COCOA」は、もともと10年続かない(続いて欲しくない)プロジェクトとぼくは認識しています。 その上で、ソフトウェアには10年以上使うものはそれなりにあります。ソフトウェアのオープンソースコミュニティと、人の入れ替わりが定期的にある行政とは相性が悪い気もします。

あと、もう少し物事を進める権限が欲しい。意思決定者と直接、話をさせてもらえる機会がちゃんと欲しい。意思決定者でなくてもいいから、どういう話し合いがあってそういう結論になったのか、経緯をきちんと教えて欲しい。