ところが、このwebpackの開発は事実上終了しており、開発者は現在Next.jsの開発企業であるVercelに移籍して、後継となるTurbopackの開発に取りかかっています。
Tobias氏はブログの中で、webpackは10年前のニーズを念頭に開発されたものだったと振り返ります。
もはやwebpackの後方互換性を維持しながら、webpackを進化させていくのは困難だったと説明が続きます。
webpackはNode.jsを基盤としたJavaScriptで開発されています。しかしJavaScriptベースのアプリケーションはCPUインテンシブな処理においてマルチプロセッサ搭載マシンの能力を十分に引き出すことは困難であるとTobias氏は指摘します(おそらく大量のモジュールの依存関係を解決する処理がCPUインテンシブなのだと思われます) 。
アーキテクチャは差分だけをビルドすることで効率的なビルドが可能になるインクリメンタルビルドには適しておらず、プラグインが何でも出来るようになっていてwebpackへの依存が大きく、それゆえに後方互換性のために大きな変更が難しく、キャッシュの無効化はセンシティブで影響が大きく、キャッシュのルックアップコストが大きいためモジュール数が増えるとそのコストがばかにならなくなってくる、といった指摘が続き、前述のようにこのままでは大きな変更は難しかったと説明。
式年遷宮みたいなもんか。
移行しやすければ何でもいいけど。