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教育現場に導入されたChromebookが導入からたった3年で壊れ始めており修理も困難で持続性が低いことが報告...

Google製のOS「ChromeOS」を搭載したコンピューター「Chromebook」は、価格の安さやシンプルな操作性が評価されて、教育向けコンピューターとして学校教育において大量に導入されています。しかしChromebookは一般的なコンピューターよりも寿命が短く、修理が困難であるため、結果として学校にとって高額な出費を強いることが指摘されています。

Chromebookの寿命を縮めている要因の一つが修理のしにくさです。学校での使用において、スクリーンやヒンジ、キーボードに対して落下や衝撃、振動、水没が加わることが想定される一方で、Chromebookの修理用部品は、それ以外のコンピューターの修理用部品よりも入手性が低く、分解のしやすさも低いとされています。また、交換用部品の価格も本体価格に対して割高で、PIRGは一部の企業のIT部門は部品取り用のChromebookを追加で購入していることを報告しています。そのため、PIRGは「Chromebookの維持にかかるコストの高さから、学校ではコストの削減戦略としてのChromebookの導入を再考する可能性があります」と指摘しています。

さらに、Chromebookを販売するメーカーが機能とは無関係なベゼルなどの部品の形状変更をモデルごとに行うことがあり、別モデルのデバイスからの部品の流用も困難であるとされています。以下の画像の上部はDellが販売する「Chromebook 3100」のベゼルで、下部は「Chromebook 3110」のベゼルです。Chromebook 3110のベゼルの下部に存在する小さな切り欠きなどによって、Chromebook3100との互換性はありません。

PIRGはChromebookの自動更新の有効期限システムについても指摘しており、GoogleがChromebookデバイスのモデル別にソフトウェアの自動更新ポリシーを定めている点について説明しています。記事作成時点でGoogleはChromebookの自動更新を8年間保証していますが、その期間はGoogleがそのモデルを認定した時点から開始されます。

そのため、学校にChromebookを導入する際には、購入や受領、セットアップ、展開などのプロセスを経る必要があるため、生徒が使用を始めた時点で自動更新の有効期限が迫ってきていることが一般的です。そのため、「デバイスの導入からわずか数年でソフトウェアの自動更新が停止されると、学校には電子廃棄物となったコンピューターだけが残されます。自動更新期限の短さから中古での販売が困難なChromebookは、学校に古いChromebookのリサイクル費用や新品のChromebookの追加購入を要求しています」とPIRGは指摘しています。

一方でGoogleの担当者はニュースメディアのThe Vergeに対して「Googleはハードウェアパートナーと協力して、Chromebookの保証期限の年数を増やしてきました。また、より修理が容易な使用済みリサイクルおよび認証済みの材料を使用してセグメント全体でデバイスを構築し、年数の経過とともに二酸化炭素の排出量を削減することができる製造プロセスを実行しています」と述べています。

修理やアップデートを重ねて長く使うというのはChromebookの設計思想になさそう。

更にメインユーザーの小学生・中学生ではどれだけ気を付けても破損させるリスクは大きい。

その意味では修理するより交換する方が安く済むという見込みだったのかもしれない。

少し話はそれるが、記事中の以下の文章は本当それと思う。

さらに、Chromebookを販売するメーカーが機能とは無関係なベゼルなどの部品の形状変更をモデルごとに行うことがあり、別モデルのデバイスからの部品の流用も困難であるとされています。

教育用や公共機関で使用する電子機器は極力デザインを変更するべきではないと思う。

周辺機器の進歩という問題もあるのでマイナーチェンジは行われるべきだが、基本的なパーツは流用可能なものであるべきだと思う。

理想を言えば、部品の組み換えだけでアップデートできる(つまりデスクトップPCのような)仕組みであることが望ましい。