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アスキー創業者、西和彦氏が破産 「ビル・ゲイツには言えなかった」

アスキー創業者で米マイクロソフト元副社長の西和彦氏が破産手続きを開始したことが明らかになった。西氏は新しい大学「日本先端工科大学(仮称)」の創設を目指していた。なぜ破産に至ったのか、西氏にその経緯や新大学の創設に対する影響などについて聞いた。

西和彦博士(情報学)・日本先端工科大学(仮称)設置準備委員会特別顧問(以下、西氏):今から5年ぐらい前、アスペクト(東京・台東、当時は神田駿河台)という総合出版社の社長が訪ねてこられ、「経営が良くないから出資してください」と頼まれたのです。結局、約3億円をアスペクトに出資しました。

3億円を出資したという事実を、当時のアスペクトの取引銀行である三菱UFJ銀行が知って、「(アスペクトに)貸しているお金を返してくれるか、連帯保証してほしい」と頼まれました。僕は「保証は嫌だ」と言いました。それ以上リスクを増やしたくなかったからです。そうしたら、「アスペクトに貸しているお金を引き揚げる」と言い出したのです。確か2億8000万円でした。そうなると、僕が出資した3億円は2000万円にしかなりません。そこで泣く泣く連帯保証に応じたというわけです。

アスペクトには他からもお金を集めたかったので、形式上僕が社長になったり、神田にあったオフィスを上野に所有していた僕のビルに移したりしました。家賃は決めたけど、払わなくてよいという出世払い。そうして粛々とやっていたのですが、さらに経営が悪化して、このたび、三菱UFJから債権を買った金融会社によって第三者破産を申し立てられてしまいました。

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